GoldSilver.comは、ホルムズ海峡をめぐるインフレ連鎖の巻き戻しとしてこの動きを捉えた。ホルムズ周辺の混乱が続けば、原油高を通じてPCEインフレが高止まりし、FRBは利下げしにくくなる。逆に、緊張緩和が進めばこの連鎖が逆回転し、原油安、インフレ圧力の低下、利下げ余地の拡大という見方につながる 。
つまり、和平期待で地政学的な不安が後退しても、同時に原油安でインフレ懸念が和らぎ、利回りが下がるなら、金・銀にはむしろ追い風になり得る。Money Mansionも、原油由来のインフレリスク低下は貴金属にやや強気の環境をもたらすとしつつ、雇用データやFRB高官の発言が今後の金利見通しを左右すると指摘した 。
金や銀は利息を生まない。だから米国債利回りが下がると、利息の付く資産を持たずに金・銀を保有する「機会費用」が小さくなる。今回の市況報道でも、米国債利回りの低下は貴金属上昇の支えとして繰り返し挙げられた 。GoldSilver.comも、実質金利の低下を金相場の重要な回路として強調している
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ドル安も同じく大きい。金と銀は国際的にドル建てで取引されることが多いため、ドルが弱くなると、ドル以外の通貨を使う買い手にとって相対的に買いやすくなる。最近の報道でも、ドル安は利回り低下と並んで金・銀相場の支援材料として挙げられている 。
典型的な安全資産買いなら、緊張緩和よりも緊張激化の局面で説明しやすい。だがGoldSilver.comは、5月6日の上昇について、主因は安全資産需要ではなく、ホルムズ海峡と原油を通じたインフレ・FRB見通しの再評価だと明確に述べている 。
銀の上げが金より大きかった点も、この構図と矛盾しない。銀は金と同じく貴金属として金利やドルの影響を受ける一方、産業用需要の色合いも強い。GoldSilver.comは、和平期待が銀の「金融資産」と「産業需要」の両面を刺激したため、銀の上昇率が金を大きく上回ったと説明した 。
InvestorsHubも、同じ週に銀とプラチナが金を上回った背景として、産業需要の性格と供給不足への期待を挙げている 。Tradingpediaも4月、米イラン和平合意への楽観、ドル安、米国債利回り低下を背景に、スポット銀が約1カ月ぶり高値圏にあったと報じた
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この上昇を支えた連鎖は、逆にも動く。和平協議への信頼が揺らぎ、原油価格が反発すれば、インフレ圧力が再び意識され、米国債利回りが上がり、FRBの利下げ観測が後退する可能性がある。これは今回の上昇を支えた要因そのものが弱まるということだ 。
また、ドルが持ち直す場合も金・銀には重荷になりやすい。今回の報道ではドル安が追い風の一つとされていたためだ 。外交面で前進が続いても、雇用統計やFRB高官発言などが金利見通しを変えれば、相場の受け止めは変わり得る
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金と銀が米イラン和平期待で上がったのは、投資家が緊張緩和を「インフレ圧力の低下」として受け止めたためだ。原油安、米国債利回り低下、ドル安が重なり、FRBに利下げ余地が生まれるとの見方が強まれば、利息を生まない金・銀には追い風になる 。