このため、主治医から特別な指摘がないのであれば、1枚目も「悪い」とは言い切れません。2枚目が少し良く見える、という程度に考えるのが現実的です。
胚移植前の内膜評価では、厚さだけでなく、内膜の見え方も確認されます。たとえば、三層構造、いわゆるトリプルラインが見えるか、均質に見えるか、不整がないか、子宮腔内に液体がないか、といった点です。
ただし、内膜の見え方は月経周期やホルモン状態によって変わります。排卵前には三層構造に見えやすく、排卵後や黄体ホルモンの影響下ではより均質・高エコーに見えることがあります 。そのため、同じ画像でも「いつ撮ったか」が分からないと、形態の良し悪しは判断しにくいです。
また、内膜厚は参考になる指標ですが、それだけで生児出生を正確に予測できるわけではないとする研究もあります 。内膜パターンも、胚と内膜の同期や子宮腔の状態とあわせて評価されます 。
胚移植、とくに凍結胚移植では、内膜の厚さよりも、胚と内膜のタイミングが合っているかが重要になることがあります。文献では、ホルモン補充周期、自然周期、修正自然周期などの方法により、プロゲステロン開始日、LHサージ、hCG投与日を基準に移植日を合わせる考え方が示されています 。
実際の判断では、次のような点を主治医が総合的に見ます。
このうち、2枚のスクリーンショットだけで確実に判断できるのは限られます。特に、子宮腔内の細かな異常や内膜の全体像は、動画を含む超音波所見や診察記録がないと分かりません。
次回の診察では、次のように聞くと具体的です。
黄色の「1D」が子宮内膜厚を示しているなら、2枚目の12.1mmのほうが1枚目の10.6mmより少し厚く、見た目の条件としてはやや有利です。ただし、どちらも薄すぎる数値ではなく、8mm以上では厚さの差が必ずしも結果を大きく左右しない可能性があります 。
最終的には、内膜厚だけでなく、内膜形態、プロゲステロンの日数、胚の発育日数、胚の質、子宮腔の状態を合わせて判断するのが大切です 。この画像だけで「こちらなら必ず着床しやすい」とは言えませんが、二択なら2枚目が少し良さそう、という見方になります。