香港で住宅ローンを見積もるときに混同しやすいのが、銀行の表示金利、H按の計算式、P按の計算式、そして封頂息率と呼ばれる上限金利です。香港式の表現で見かける3.25厘は、ここでは年3.25%の金利として整理します。
2026年5月初めの公開情報を見ると、多くの住宅ローン比較表で新規ローンの実際金利または上限金利が年3.25%と示されています。一方で、HIBORに銀行の上乗せ幅を加えるH按では、計算上の年利が年3.25%を上回る例もあります。[1][
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2026年5月初の香港住宅ローン金利:まず見るべき数字
| 項目 | 公開情報で見える水準 | 読み方 |
|---|---|---|
| 主流の上限金利・実際金利 | おおむね年3.25% | Property.hkやInvest101の比較表では、複数銀行の新規住宅ローンが年3.25%の実際金利または上限金利として掲載されています。[ |
| H按の計算上の年利 | 年3.742〜3.942%前後 | 28HseではH=2.442%として、一部H按がH+1.30%〜H+1.50%、つまり年3.742%〜3.942%程度で表示されています。[ |
| P按のよくある計算 | P-1.75%またはP-2%で年3.25%前後になる例 | HSBC香港ドル最優遇貸出金利は5.00%。比較表では、P=5.00%にP-1.75%、またはP=5.25%にP-2%を組み合わせ、年3.25%に対応する例があります。[ |
| 最終的な適用金利 | 表の数字と一致するとは限らない | 28Hseは、掲載情報は参考であり、各銀行の最新方針と顧客ごとの最終承認が優先されると明記しています。[ |
つまり、年3.25%は2026年5月初めに返済額をざっくり試算するための出発点としては使いやすい数字です。ただし、正式に申し込む前には、H按かP按か、上限金利、キャッシュバック、ペナルティ期間を分けて確認する必要があります。[1][
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H按:HIBOR+銀行スプレッド、ただし上限金利も確認
H按は、香港銀行間取引金利であるHIBORを基準にする住宅ローンです。表示は一般にH+銀行スプレッドという形で、公開比較表では複数銀行の新規H按がH+1.3%と掲載されています。[1][
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香港銀行公会が公表する香港ドル金利決済レートでは、2026年4月30日午前11時15分時点の1カ月HIBORが2.44238%でした。[7] ここに1.30%を加えると、上限金利を考慮する前の計算上の年利は約3.74238%になります。これは、28HseがH=2.442%、H+1.30%、住宅ローン年利3.742%として示す例と整合します。[
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ただし、H按では計算式だけを見ても不十分です。Invest101の比較表では、複数銀行のH按がH+1.3%である一方、上限金利は年3.25%とされています。[6] 銀行に確認する際は、どの期間のHIBORを使うのか、スプレッドはいくらか、上限金利がいつ・どのように適用されるのかを必ず聞きましょう。[
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P按:Pの水準と割引幅で決まる
P按は、銀行の最優遇貸出金利Pから一定の割引幅を差し引いて金利を決めるタイプです。HSBCの公開ページでは、香港ドル最優遇貸出金利は現在5.00%とされています。[4]
Property.hkの資料では、P=5.00%の銀行がP-1.75%を採用し、年3.25%に対応する例があります。Invest101でも、P=5.25%の銀行がP-2%を採用し、上限金利を年3.25%とする例が掲載されています。[1][
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一方、すべてのP按が年3.25%になるわけではありません。28Hseでは、中国建設銀行のあるP按プランについて、P=5.25%、P-1%、住宅ローン年利4.25%という例が示されています。[2] したがって、P按を比較する際は、P按は何%ですかと大づかみに聞くだけでなく、銀行が使うPの水準、割引幅、見積もりの更新日、最終承認条件を確認することが重要です。[
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返済額の試算に年3.25%を使ってよいか
購入前の負担感や借り換えの可否を大まかに見る段階なら、年3.25%は有用な目安になります。2026年4月下旬から5月初めにかけて、複数の公開比較表が多くの銀行の実際金利または上限金利を年3.25%として掲載しているためです。[1][
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ただし、より現実的に見るなら、少なくとも次の2通りで試算しておくと安心です。
- H按シナリオ: 最新のHIBOR、銀行スプレッド、上限金利を組み合わせて計算する。[
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- P按シナリオ: 銀行が採用するPと、P-1.75%、P-2%などの割引幅で計算する。[
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また、年3.25%が長期間固定されると決めつけるのは危険です。香港銀行公会は香港ドル金利決済レートを日々公表しており、HSBCの最優遇貸出金利ページにも過去の変更履歴が掲載されています。住宅ローンの基準金利は、市場環境や銀行の価格設定に応じて変わり得ます。[4][
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銀行に問い合わせる前のチェックリスト
住宅ローンを比較する前に、次の項目を一つずつ確認しておきましょう。
- H按の計算式: Hはいくらか。1カ月、3カ月など、どの期間のHIBORを使うのか。銀行スプレッドと上限金利はどうなっているのか。[
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- P按の計算式: 銀行が採用するPはいくらか。割引幅はP-1.75%、P-2%、または別の水準なのか。[
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- 上限金利: 年3.25%は実際金利なのか、上限金利なのか、それとも比較表上の参考値なのか。[
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- キャッシュバック: Property.hk、28Hse、Invest101の比較表はいずれもキャッシュバックまたは関連欄を設けており、ローン条件全体の比較に影響します。[
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- ペナルティ期間: 多くの比較表は罰息期、つまり繰上返済や借り換え時のペナルティ期間も掲載しています。借り換えや早期返済を考えるなら特に重要です。[
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- 情報更新日と最終承認: 28Hseは掲載情報を参考情報とし、最終的には銀行の最新方針と顧客ごとの最終承認が優先されるとしています。[
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結論として、2026年5月初めの香港住宅ローンでは、年3.25%を主流の上限金利または実際金利の目安として見ることはできます。ただし、毎月の返済額を本当に左右するのは、H按・P按の計算式、上限金利の適用条件、キャッシュバック、ペナルティ期間、そして銀行の最終審査結果です。[1][
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