2. 応募先に合わせること。
安全なのは、白紙の状態でAIに丸ごと書かせることではありません。自分の履歴書・職務経歴書と求人票を渡し、どの経験を前面に出すべきかを分析してもらうことです。これは、履歴書と職務内容をAIに提供して関連性を見てもらうというMITの助言と同じ方向性です。
3. 最後は自分で直すこと。
Indeedは、生成AIを置き換えではなく補助として使うこと、履歴書やカバーレターの初稿や改善に使うことを勧めています。 つまり、AIが出した文章をそのまま提出するのではなく、事実、語調、応募先との関連性を自分で確認する必要があります。
履歴書や職務経歴書をAIで整えるなら、最初からAIに「完璧な書類」を作らせるより、手元の事実をもとに整理してもらう方が安全です。
材料を先にそろえる
既存の履歴書・職務経歴書、求人票、職務経験、インターンやプロジェクト、使用ツール、学歴、資格、受賞歴などを用意します。
求人との関連性を見てもらう
履歴書と求人票をAIに渡し、どの経験が最も関連しているかを聞きます。MITも、AIに履歴書と求人内容を提供し、関連性の高い内容を尋ねる方法を紹介しています。
追加ではなく、整理と書き換えに限定する
たとえば、職務経験の文章を箇条書きに整えてもらうのは有効です。ただし、プロンプトには「私が提供した情報だけを使う」「数値や実績を推測しない」と明記しましょう。能力の偽装や、自分のものではない仕事を主張することは倫理的リスクになります。
1行ずつ確認する
職務名、在籍期間、担当範囲、使用ツール、スキル、成果、数値はすべて自分で確認します。AIは初稿や改善には使えますが、最終確認の代わりにはなりません。
自分の言葉に戻す
職務経歴書は、読みやすいだけでなく、あなた自身の経験として自然に伝わる必要があります。AIは本来の声を強めるために使うもので、完全に置き換えるものではない、というのが倫理面での重要な考え方です。
使いやすいプロンプト例:
あなたはキャリアアドバイザーです。以下の求人票と私の職務経歴書を読み、応募先に最も関連する経験を5つ挙げてください。根拠は私が提供した内容だけに限り、経験、数値、スキルを追加・推測・誇張しないでください。
カバーレターや志望動機文は、「自分が何をしてきたか」と「応募先が何を求めているか」を結びつける文章です。そのため、AIに求人票と自分の経験を照らし合わせてもらう使い方とは相性があります。MITはカバーレター作成時に履歴書と求人内容をAIへ渡す方法を紹介しており、Harvard FASも生成AIを履歴書やカバーレターに使う際の助言を公開しています。
ただし、よい応募文は、きれいな文章のテンプレートではありません。提出前に、次の点を確認してください。
使いやすいプロンプト例:
以下の求人票と私の職務経歴書をもとに、カバーレターまたは志望動機文の初稿を作成してください。語調は専門的だが自然にしてください。履歴書にない経験、成果、スキルは追加しないでください。私が具体例を補うべき箇所には、その旨を明記してください。
今回の資料で直接説明されているのは、主に履歴書・職務経歴書とカバーレターでのAI活用です。MIT、Harvard FAS、Indeedの助言も、中心は応募書類の作成や改善にあります。 そのため、面接準備については少し慎重に考えるのがよいでしょう。
安全な使い方は、AIに架空の成功体験を作らせることではなく、自分の本当の経験を話しやすく整理することです。たとえば、次のような使い方なら現実的です。
採用企業、学校、応募プラットフォームがAI利用について明確なルールを設けている場合は、そのルールに従うべきです。AIカバーレター利用の倫理に関する解説でも、企業ごとのポリシーを確認することが勧められています。
使いやすいプロンプト例:
以下の求人票をもとに、面接練習をしてください。1回に1問だけ質問してください。私が回答した後、その回答が具体的か、例があるか、不自然な誇張がないかを指摘してください。私の代わりに経験を作らないでください。
次のような使い方は、リスクが高いので避けましょう。
応募書類を送る前に、次の項目を確認しましょう。
このチェックリストの中心にあるのは、複数の資料が共通して示す考え方です。AIは応募書類を整理し、読みやすくするために使える一方で、内容は真実で、応募先に合わせ、自分で最終確認する必要があります。
AIで履歴書・職務経歴書やカバーレターを書いてもよいか。答えは、条件付きで、使ってよいです。
適切なのは、求人票との照合、経験の整理、文章の改善、初稿づくりにAIを使うことです。MIT、Harvard FAS、Indeedの資料はいずれも、履歴書やカバーレターに対する生成AIの補助的な活用に触れています。
ただし、AIに全てを任せてはいけません。事実を確認し、空泛な表現を削り、自分の具体例を入れ、最後は自分の言葉に戻すことが必要です。面接準備でも、AIは模擬質問や回答整理の相手として使うのが安全です。架空の経験を作らせたり、自分の声を完全に置き換えたりしないことが、AI時代の応募書類づくりの基本です。