| 用途 | まず試すモデル | 理由 |
|---|---|---|
| 高難度推理、ツールなしの問答 | Claude Opus 4.7 | 同一比較表で、GPQA Diamond 94.2%、Humanity’s Last Examのno tools 46.9%がいずれも最高。 |
| ターミナル操作、ブラウザ、ツール利用型エージェント | GPT-5.5/GPT-5.5 Pro | GPT-5.5はTerminal-Bench 2.0で82.7%、GPT-5.5 ProはBrowseCompで90.1%と、同表で最高。 |
| ソフトウェア開発 | Claude Opus 4.7を先に検証。GPT-5.5とKimi K2.6も実案件で再評価 | 同一比較表ではClaude Opus 4.7がSWE-Bench Pro/SWE Proで64.3%。LLM StatsでもClaude Opus 4.7は0.64で、GPT-5.5とKimi K2.6の0.59を上回る。 |
| コスト重視、大量API呼び出し | DeepSeek V4 | DeepSeek V4-Pro-Maxは同一表で首位項目はないが、DeepSeekは米国最新モデルのおよそ6分の1のコストと報じられている。 |
| Kimi系エコシステム、代替コーディングエージェントの検証 | Kimi K2.6 | DocsBotのBrowseCompは83.2%、LLM StatsのSWE-Bench Proは0.59。ただし4モデル同一条件の完全な表は不足している。 |
| 超長文コンテキストを使うワークフロー | Claude Opus 4.7/GPT-5.5が有利 | GPT-5.5とClaude Opus 4.7は1M context windowと報じられ、Artificial Analysisの比較でもClaude Opus 4.7は1000k tokens、Kimi K2.6は256k tokensとされている。 |
次の数字は、DeepSeek V4-Pro-Max、GPT-5.5/GPT-5.5 Pro、Claude Opus 4.7を同じ比較表で見られるものです。GPT-5.5 Proは一部項目にのみ登場します。なお、この表にはKimi K2.6は含まれていません。
| ベンチマーク | DeepSeek V4-Pro-Max | GPT-5.5 | GPT-5.5 Pro | Claude Opus 4.7 | 同表の最高値 |
|---|---|---|---|---|---|
| GPQA Diamond | 90.1% | 93.6% | — | 94.2% | Claude Opus 4.7 |
| Humanity’s Last Exam、no tools | 37.7% | 41.4% | 43.1% | 46.9% | Claude Opus 4.7 |
| Humanity’s Last Exam、with tools | 48.2% | 52.2% | 57.2% | 54.7% | GPT-5.5 Pro |
| Terminal-Bench 2.0 | 67.9% | 82.7% | — | 69.4% | GPT-5.5 |
| SWE-Bench Pro/SWE Pro | 55.4% | 58.6% | — | 64.3% | Claude Opus 4.7 |
| BrowseComp | 83.4% | 84.4% | 90.1% | 79.3% | GPT-5.5 Pro |
| MCP Atlas/MCPAtlas Public | 73.6% | 75.3% | — | 79.1% | Claude Opus 4.7 |
この表だけを見ると、Claude Opus 4.7は高難度推理、ツールなしの問題解決、ソフトウェア開発、MCP Atlasで優位です。GPT-5.5系はターミナル、ブラウザ、ツール利用のようなエージェント寄りのタスクで目立ちます。
DeepSeek V4-Pro-Maxは、この同一表では首位項目がありません。ただしBrowseCompは83.4%で、GPT-5.5の84.4%に近く、Claude Opus 4.7の79.3%を上回っています。
Kimi K2.6は「データがない」のではなく、データの出所や実行モード、比較相手が揃っていません。したがって、以下の数字は検証候補に入れるための材料であり、上の同一表と完全に同じランキングとして扱うべきではありません。
| 指標 | Kimi K2.6の確認できる値 | 対照・読み方 |
|---|---|---|
| Context window | 256k tokens | 同じ比較ページでClaude Opus 4.7は1000k tokens。長文処理ではClaude側が大きい。 |
| BrowseComp | 83.2%、Thinking mode | DocsBotではDeepSeek-V4 Proが83.4%で、Kimiと非常に近い。ただし同じ表にGPT-5.5やClaude Opus 4.7はない。 |
| AIME 2026/APEX Agents | AIME 2026は96.4%、APEX Agentsは27.9% | 数学・エージェント系の参考値にはなるが、DeepSeek-V4 Proは同ページでnot available。 |
| SWE-Bench Pro | 0.59 | LLM StatsではClaude Opus 4.7が0.64、GPT-5.5が0.59、DeepSeek V4-Pro-Maxが0.55。KimiはGPT-5.5と同点で、Claudeより下、DeepSeekより上。 |
| MMLU-Pro/SimpleQA-Verified | MMLU-Pro 87.1、SimpleQA-Verified 36.9 | Hugging Faceの表ではDS-V4-Pro Maxがそれぞれ87.5、57.9。ただし同表のOpus/GPTはOpus-4.6 MaxとGPT-5.4 xHighであり、本稿対象のOpus 4.7/GPT-5.5ではない。 |
| 実務コーディングテスト | 87点 | 単一テストではClaude Opus 4.7が97、GPT-5.5 xHighが96、DeepSeek V4 Flashが78、DeepSeek V4 Proが69。参考にはなるが、標準化ベンチマークや自社リポジトリでの評価を置き換えるものではない。 |
Kimi K2.6の位置づけは、現時点では「高ポテンシャルのショートリスト候補」です。Kimi系のエコシステム、低コストのコーディングエージェント、代替モデルルートを試したい場合は十分に検証対象になります。ただし、4モデルの中で証明済みの総合王者だと断言するには、同一条件の証拠がまだ足りません。
ベンチマークは能力を見るための材料です。しかし本番導入では、API価格、出力トークン単価、コンテキスト長、モデルサイズ、運用コストも同じくらい重要になります。
| モデル | 確認できる情報 | 選定上の意味 |
|---|---|---|
| GPT-5.5 | 100万入力トークンあたり$5、100万出力トークンあたり$30、1M context window。 | Claude Opus 4.7と入力単価は同じだが、同じ報道では出力単価が高い。 |
| Claude Opus 4.7 | 100万入力トークンあたり$5、100万出力トークンあたり$25、1M context window。 | 同じ報道では、出力トークン単価がGPT-5.5より低い。Artificial AnalysisでもClaude Opus 4.7は1000k contextとされる。 |
| Kimi K2.6 | 256k context window。 | コンテキスト長はClaude Opus 4.7の1000k tokensより短い。 |
| DeepSeek V4 | DeepSeekは米国最新モデルのおよそ6分の1のコストと報じられている。 DataCampはDeepSeek V4 ProをMoE、1.6T total parameters、49B active parameters、865GB download、Flashを284B total parameters、13B active parameters、160GB downloadとしている。 | API利用ならコスト面が魅力。自社運用やプライベート環境を考えるなら、モデルサイズ、ハードウェア、推論、運用負荷も見る必要がある。 |
価格面での大きなシグナルは、GPT-5.5とClaude Opus 4.7の入力単価がどちらも$5/100万入力トークンとされる一方、出力単価はGPT-5.5が$30、Claude Opus 4.7が$25と報じられている点です。DeepSeekは、米国最新モデルのおよそ6分の1というコスト訴求で存在感を出しています。
学術的な推理、複雑な分析、ツールを使わない高信頼の回答を重視するなら、まずClaude Opus 4.7を試すのが自然です。同一比較表ではGPQA Diamondが94.2%で、GPT-5.5の93.6%、DeepSeek V4-Pro-Maxの90.1%を上回ります。Humanity’s Last Examのno toolsでも46.9%で首位です。
エージェントにシェル操作、ブラウザ操作、外部ツール連携を任せるなら、GPT-5.5/GPT-5.5 Proが強い候補です。GPT-5.5はTerminal-Bench 2.0で82.7%と、Claude Opus 4.7の69.4%、DeepSeek V4-Pro-Maxの67.9%を大きく上回ります。GPT-5.5 ProはBrowseCompで90.1%と、同表の最高値です。
SWE-Bench Pro/SWE Proでは、Claude Opus 4.7が64.3%で、GPT-5.5の58.6%、DeepSeek V4-Pro-Maxの55.4%を上回っています。 LLM StatsのSWE-Bench Proでも、Claude Opus 4.7は0.64、GPT-5.5とKimi K2.6は0.59、DeepSeek V4-Pro-Maxは0.55です。
ただし、コーディング性能は対象リポジトリ、言語、テスト環境、エージェント設定、プロンプトの作り方で結果が変わりやすい領域です。単一の実務コーディングテストではClaude Opus 4.7が97、GPT-5.5 xHighが96、Kimi K2.6が87、DeepSeek V4 Flashが78、DeepSeek V4 Proが69とされていますが、これだけで本番採用を決めるのは早計です。
トークン単価がボトルネックで、すべてのベンチマークで最高値を取る必要がないなら、DeepSeek V4は現実的な候補です。同一表ではDeepSeek V4-Pro-Maxは首位ではないものの、前線モデルに近い項目があります。加えて、DeepSeekは米国最新モデルのおよそ6分の1のコストと報じられています。
一方で、DeepSeek V4 Proは大規模です。DataCampはPro版を1.6T total parameters、49B active parameters、865GB downloadとしています。 APIだけでなく自社運用を検討する場合は、GPU、推論費用、ダウンロード、保守体制まで含めて判断する必要があります。
一言でまとめると、Claude Opus 4.7は高難度推理とソフトウェア開発ベンチマークで強く、GPT-5.5/GPT-5.5 Proはツール利用、ターミナル、ブラウザ系で強い。DeepSeek V4-Pro-Maxは能力とコストの折衷案で、Kimi K2.6は有望だが同一条件の証拠がまだ不足しています。
実際に導入するなら、公開ベンチマークの総合点だけで決めないことです。自分のリポジトリ、バグチケット、調査ワークフロー、ツール権限、コンテキスト長、レイテンシー、許容できる誤り、トークンコストを揃え、4モデルに同じ評価タスクを走らせる。そこまでやって初めて、ベンチマークは「記事上の順位」から「自社にとっての選定基準」に変わります。