アディダスが不買の呼びかけを受けているのは、片方だけ靴を必要とする人の負担を減らす「Single Shoe」サービスをイスラエルで宣伝する際、元イスラエル兵で切断者のシャレフ・ビトン氏を起用したためです。批判する人々は、ガザで戦争による深刻な障害や切断が広がるなか、この人選がインクルージョン施策を政治的なメッセージに変えてしまったとみています。
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「Single Shoe」サービスとは
このサービスは、義肢使用者や四肢に違いのある人など、片方の靴だけを必要とする顧客・アスリートが、在庫のある靴を1足分、ペア価格の半額で購入できる仕組みです。報道によれば、ビトン氏のためだけに作られた制度ではなく、より広い対象者向けの取り組みで、同氏は参加者11人のうちの1人でした。
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したがって、不買運動の主な対象は「片方の靴を買いやすくする」というサービス設計ではありません。批判の焦点は、イスラエルでの広告に誰を起用したのか、そしてその広告が置かれた戦時下の文脈です。
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なぜビトン氏の起用が批判を招いたのか
報道によると、ビトン氏は2021年の「壁の守護者作戦」中、ガザ境界付近で対戦車砲火を受けて負傷し、脚を失いました。
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親パレスチナの活動家やSNS利用者は、ガザでの戦争による人道的被害が深刻ななか、イスラエル軍での勤務歴を公に持つ人物を障害者向け施策の広告に起用したことに異議を唱えました。軍と結び付けられる人物が前面に出ることで、障害の包摂を訴える前向きな広告でも、受け手にはまったく異なる意味を持ち得る、というのが批判の趣旨です。
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これはアディダスの広告上の選択と、その象徴性に対する批判です。Single Shoeサービス自体が軍事活動を支援していることや、アディダスが参加者に関連するあらゆる見解・行動を支持していることを、これだけで示すものではありません。
反発の背景にあるガザの傷害規模
批判者は、広告とガザで生じている障害の規模を対比させています。世界保健機関(WHO)は2026年5月の更新で、2023年10月以降にガザで負傷した約17万2,000人のうち、約4万3,000人が人生を変える傷害を負ったと推計しました。その最大4分の1、約1万人は子どもです。
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WHOによれば、重度の四肢損傷は2万2,000件超、外傷による切断は5,000件超に上ります。以前の評価でも、脊髄、脳、重度のやけどの損傷が、長期にわたるリハビリテーション需要を生む主要な要因として挙げられています。
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そのため批判者が示す対比は、単に「イスラエル人の切断者1人」と「パレスチナ人の切断者」を並べるものではありません。履物へのアクセスを掲げるブランド広告と、何万人もの人々が長年にわたりリハビリ、補助具、専門的なケアを必要とし得る広範な危機との落差にあります。
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義肢とリハビリへのアクセスが重要な理由
切断は手術だけで解決するものではありません。継続的なケアには、創傷の治療、身体リハビリ、義肢の装着・保守、移動補助具、社会的・心理的支援などが含まれます。
WHOは、ガザのリハビリテーションサービスが需要に追いついていないと警告しています。2026年5月の評価では、約4万9,000〜5万6,000件の傷害に長期的なリハビリが必要と推定されました。
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25 アディダスへの反発を伝えた報道でも、リハビリサービスや補助機器の不足が、広告がこれほど論争を呼んだ重要な背景として挙げられています。
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この「必要性」と「利用可能性」の隔たりが、活動家らが批判のなかでパレスチナの子どもや、障害につながる傷害を負った人々を強調する理由です。論点は、四肢に違いのある顧客へのサービスに反対することではなく、進行中の人道危機における可視性、資源、企業の語り方の倫理にあります。
アディダスの対応で分かっていること、分かっていないこと
報道によると、この広告は世界展開のポスター広告ではなく、イスラエル国内で使用されました。
14 Arab Newsは、アディダスがSingle Shoeサービスは政治的な声明を意図したものではないと述べたと報じています。
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オンライン上の批判には、ビトン氏の軍に関連するSNS上の発信を挙げるものもあります。ただし、ここで確認できる資料だけでは、特定の投稿、その前後関係、またはそれらがアディダスの見解と結び付くかどうかは独自に検証できません。この区別は重要です。ネット上で広がる主張が反発を後押しすることはあっても、直接的な根拠なしに確定した事実として扱うべきではありません。
ブランド広告が問われる点
この一件は、商品・サービスの趣旨が明快でも、インクルージョンを訴えるキャンペーンが政治的な論争になり得ることを示しています。Single Shoeサービスは現実に存在するアクセシビリティ上の課題に応えるものですが、誰を起用するかによって、広告が何を表すのかという受け止めは大きく変わります。
今回、批判者は、元イスラエル兵の起用はガザにおける戦争由来の切断や長期的傷害の規模と両立しないと受け止めました。一方、報道されたアディダスの立場は、同サービスに政治的意図はないというものです。
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25 不買の呼びかけが続くのは、その表明された意図と、広告が実際にどう受け取られたかの間に隔たりがあるためです。