モルガン・スタンレーがAIインフラ関連の24銘柄に期待するのは、設備投資の減速を免れることではなく、減速局面でも相対的に底堅く成長することです。供給が限られた製品で価格決定力を持つ企業や、競合からシェアを獲得できる企業なら、ハイパースケーラーや新興クラウド事業者の投資の伸びが鈍っても、売上高や利益の予想が上方修正される余地があるとしています。
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ただし、公開情報から確認できるのはリストの一部に限られます。24銘柄すべてや、韓国の高帯域幅メモリー(HBM)メーカーが含まれるかどうかは、現時点で確認できません。
確認できる銘柄は一部
公表されたリストの抜粋には、電力関連の銘柄として Caterpillar、Cummins、Forgent Power Solutions、GE Vernova が挙げられています。
34 AIインフラ投資の対象が半導体だけでなく、データセンター建設を支える設備や電力にも広がっていることがうかがえます。一方、この抜粋だけでは全銘柄を復元したり、すべての企業を分野別に分類したりすることはできません。
メモリー、サーバー、ストレージ、光通信、冷却、電気設備の具体的な選定銘柄や、韓国のHBMメーカーがリストに入っているかについても、利用できる情報では裏付けられていません。情報が足りない部分を推測で埋めることはできません。
別のモルガン・スタンレー関連報道では、NVIDIA、Vertiv、Broadcomについて、2027年の予想売上高に占めるAIインフラ需要への推定エクスポージャーが、それぞれ91.7%、90%、81%とされています。ただし、この数字は売上高の需要依存度を示すもので、今回の24銘柄リストに含まれることを確認するものではありません。
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投資額は増える一方、伸び率は鈍化へ
報道されたモルガン・スタンレーの予測では、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)や新興クラウド事業者によるAIインフラ投資は、2026年に約9,800億ドル、2027年に1兆5,800億ドル、2028年には約1兆8,000億ドルに達する見込みです。
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4 伸び率は2026年のほぼ100%から、2027年に約60%、2028年には14%へと低下するとされています。
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ここで重要なのは、減速するのが投資額そのものではなく、その伸び率だという点です。予測上、2028年の投資額は2027年を上回っています。ただし、あくまで予測であり、実際の支出がこの水準になると確定しているわけではありません。
2027年の1兆5,800億ドルという推計にはリース関連の支出が含まれ、現金ベースの設備投資額より約14%大きいと報じられています。
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9 別の報道は、データセンターのリースを約1,950億ドルとし、モルガン・スタンレーがこうした支出を「合成設備投資(synthetic capex)」と呼んでいると伝えています。ただし、このリース額は、ここで利用できる他の抜粋では独立に確認できません。
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ボトルネックは追い風にもリスクにもなる
この銘柄選びの考え方では、業界全体の設備投資の伸びと、個々の供給企業の成長は同じとは限りません。代替品が少ない製品を扱う企業には、顧客が早期の供給を求めて高い価格を受け入れる余地があります。また、受注が競合から移れば、市場全体の成長が鈍ってもシェアを伸ばせる可能性があります。
株式ストラテジストのニコラス・レンティーニ氏は、データセンター建設競争が続くなか、ボトルネックが残る可能性と、顧客にとっての市場投入までの時間の重要性を指摘したと報じられています。
34 こうした制約やシェア拡大が続けば、売上高や利益の予想がさらに引き上げられる可能性があります。ただし、それが保証されているわけではありません。供給不足が解消したり、顧客が導入を先送りしたりすれば、状況は変わり得ます。
電力供給も制約の一つです。ロイターは、モルガン・スタンレーがNVIDIAとBroadcomを米国のデータセンター電力不足の影響を比較的受けにくい企業とみる一方、導入の遅れはメモリー、光通信などの二次部品メーカーに影響する可能性があると報じています。同報道が伝えたのは、2028年までの米国の電力不足が差し引きで32ギガワットになるという推計です。
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部品を実際の導入より先に多く発注していた場合、投資の減速で新規注文が弱まったり、価格引き下げ圧力が強まったりすることも考えられます。これはリスクシナリオであり、利用できる情報に基づく定量的なモルガン・スタンレー予測ではありません。計画上の投資額が大きくても、データセンターの稼働が遅れれば、メモリーや光通信部品などの需要が影響を受ける可能性があります。
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投資家が見極めたいこと
NVIDIAについて示された91.7%という数字は、2027年の予想売上高のうち、どれほどがAIインフラ需要に結び付いているかを示す推定値です。インフラ投資全体に占める同社のシェアではありません。
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7 需要が続く間は追い風になり得る一方、需要が長期にわたって弱まれば、その影響も受けやすくなります。
投資家にとっての焦点は、企業の強みが持続的な供給不足や本物のシェア拡大にあるのか、それとも一時的な品薄による価格上昇にすぎないのかを見極めることです。モルガン・スタンレーの選定は、設備投資の伸びが鈍っても一部企業の業績予想が上方修正され得るという見方であり、AIインフラ関連株すべての利益や株価が守られるという約束ではありません。
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