この日のウェンバンヤマはまさにエースの働きだった。最終スタッツは33得点、8リバウンド、5アシスト、3ブロック。報道によっては2スティールも記録しているとされる。
得点力だけでなく、味方の得点機会を作るプレーメイク、ゴール下でのリムプロテクトまで幅広く貢献。序盤から得点を重ねて流れを引き寄せると、ディフェンスでも存在感を発揮し続けた。
若きフランチャイズスターが、シリーズの大一番でチームを牽引した形だ。
この試合のもう一つの大きなポイントはサンアントニオのディフェンスだった。
サンダーはわずか82得点に抑えられ、これはプレーオフでも2番目に少ない得点という厳しい結果となった。
特に外角シュートへのプレッシャーが強烈だった。
・3ポイント成功率は6/33(18%)
・フィールドゴール成功率は33%
と、オクラホマシティは攻撃のリズムをまったく掴めなかった。
さらにスパーズは、MVP級ガードのシェイ・ギルジャス=アレクサンダーへの守備を細かく変化させ、常にプレッシャーをかけ続けた。
試合は第1クォーターからスパーズが28–19とリードし、その後も主導権を渡さない展開となった。
シリーズ序盤ではサンダーのベンチ陣が大きな武器だったが、第4戦では状況が一変した。
控え選手たちは要所でシュートを決められず、重要な時間帯では36本中7本成功、3ポイントは22本中3本と低調だった。
スターターが苦しむ中で流れを変える役割を果たせず、オクラホマシティにとって大きな痛手となった。
ウェンバンヤマの陰で、試合を落ち着かせたのがポイントガードのデアロン・フォックスだった。
フォックスは12得点、10リバウンド、5アシストを記録。試合のテンポをコントロールしながら攻撃を組み立て、スパーズのオフェンスを安定させた。
ウェンバンヤマの得点力とフォックスのゲームメイクがかみ合い、サンアントニオはバランスの取れた攻撃を展開できた。
この勝利によりシリーズは2–2のタイ。残りは最大3試合、つまり事実上のベスト・オブ・3となる。
第4戦で示した勝利の方程式は明確だ。
・ウェンバンヤマを攻守の中心に据える
・外角を封じる強力なディフェンス
・フォックスを軸にした安定したガードプレー
もしこの形を維持できれば、スパーズにとって第4戦はシリーズの流れを変える転機になる可能性がある。