マルティンは予選で1分56秒160のサーキットレコードをマークしポールを獲得すると、スプリントでもスタートから全周回をリード。中盤にトラックハウス・アプリリアの小椋藍(あい・おぐら)から一時的なプレッシャーを受けたものの、最終盤に差を広げ、1.530秒差でチェッカーフラッグを受けた。 これはマルティンにとってルマン(フランスGP)以来となる全レースを通じての初勝利であり、2026年シーズンのスプリント3勝目となった。
スプリント トップ5結果
この勝利により、マルティンはチャンピオンシップリードを小椋に対し17ポイントに拡大。マルティン220ポイント、小椋203ポイントとなった。
アプリリアのトップ3独占は、マルティン(ファクトリーRS-GP26)、小椋(トラックハウス・サテライト)、ベツェッキ(ファクトリー2台目)によるもの。これはMotoGPスプリントレース史上、初めてのメーカー表彰台独占となった。 特筆すべきはベツェッキの走りだ。彼はわずか3週間前に鎖骨手術を受けたばかりでありながら、5番手グリッドからスタートし、マルク・マルケスとディ・ジャンナントニオをオーバーテイクして3位に浮上した。
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ) は3番グリッドからスタートしたが、終盤にリアタイヤの深刻な劣化に見舞われた。ペドロ・アコスタ、ジョアン・ミル、フランコ・モルビデリに次々とパスされ、9位に終わり、獲得ポイントはわずか1点にとどまった。
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ) にとっては忘れたい週末となった。金曜日のプラクティスでQ1突破に失敗し13位。その後の予選でも苦戦し、スプリントは16番手スタートとなった。 そして17位でフィニッシュ。バニャイアはマシンとのフィーリングが完全に欠如していたと語り、コーナーで膝を地面につけることすらできなかったと述べている。フロントエンドとリアグリップの問題が原因で、それを補おうとし過ぎたとしている。
この日、最上位のドゥカティはサテライトマシンのアレックス・マルケス(グレシーニ)の4位で、VR46のファビオ・ディ・ジャンナントニオが5位。ドゥカティが伝統的に強さを発揮してきたシルバーストーンで、ファクトリーチームは完全に打ちのめされた。
イサン・ゲバラ(BLU CRU プラマック・ヤマハ/ボスコスクーロ) が2分01秒483の新ラップレコードでポールポジションを獲得。2位に0.3秒以上の大差をつける圧巻のパフォーマンスだった。
| 順位 | ライダー | チーム | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | イサン・ゲバラ | プラマック(ボスコスクーロ) | 2'01.483 |
| 2 | アロンソ・ロペス | グレシーニ(カレックス) | 2'01.809 |
| 3 | イバン・オルトラ | MSi(カレックス) | 2'01.902 |
| 4 | マヌエル・ゴンサレス | インタクトGP(カレックス) | 2'02.090 |
| 5 | ダニ・ムニョス | イタルトランス(カレックス) | 2'02.265 |
| 6 | フィリプ・サラク | アメリカン・レーシング(カレックス) | 2'02.278 |
ゲバラのポールは、スペイン人ライダーが席巻した中級クラスの予選で最も際立った走りだった。
スコット・オグデン(CIPグリーンパワー/KTM) が地元イギリスの大観衆の前で、チームメイトのアドリアン・クルセスに0.010秒差という僅差でポールポジションを獲得。CIPチームの1-2となった。
| 順位 | ライダー | チーム | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | スコット・オグデン | CIPグリーンパワー(KTM) | 2'09.126 |
| 2 | アドリアン・クルセス | CIPグリーンパワー(KTM) | +0.274 |
| 3 | バレンティン・ペローネ | レッドブルKTMテック3(KTM) | +0.332 |
| 4 | ダビド・アルマンサ | インタクトGP(KTM) | +0.335 |
| 5 | アルバロ・カルペ | レッドブルKTMアジョ(KTM) | +0.459 |
| 6 | アドリアン・フェルナンデス | レオパルド・レーシング(ホンダ) | +0.390 |
上位3台は0.4秒未満の僅差で、日曜日のMoto3決勝は大接戦が予想される。
スプリントの結果は、日曜日の決勝レースに向けてドゥカティに大きな疑問を投げかけた。両ファクトリーライダーはリアタイヤの劣化に深刻に苦しんでおり、この問題はシルバーストーンの高速でアブレッシブな路面では、長いレース距離で通常さらに悪化する。一方、アプリリアはファクトリー、サテライトを問わず圧倒的な自信を示した。チャンピオンシップの流れは決定的に変わった。マルティンが小椋に17ポイントのリード。マルケスとバニャイアはタイトル争いで失った地盤を回復するため、厳しい戦いを強いられることになる。