MotorSport Weekは、アウディの週末を「火災、失格、ギアボックス交換、ブレーキ火災、そしてグリッドへ向かう途中のエンジン過熱によるリタイア」に及ぶものだったと整理している 。しかも、問題はガレージの片側だけではなく、2台の両方に及んだ。
ヒュルケンベルグの土曜日は、ガレージ内の問題とその後の漏れから始まった。その後、スプリントのグリッドへ向かう途中、エンジンブローの後にマシンが炎上してストップしたとCrash.netは報じている 。同メディアはこれを、アウディにとって2026年のF1初年度における開幕4戦で3度目の「スタートできず」と表現した 。
一方のボルトレトも無傷ではなかった。Crash.netは、ボルトレトが技術規則違反でスプリントから失格になったと報道。GPFansは、彼の予選が「煙」とともに終わったと伝えている 。MotorSport Weekも、両ドライバーが影響を受け、週末を通じて意味のある前進を果たせなかったと報じた 。
厄介だったのは、トラブルの数だけではない。種類がばらばらだったことだ。
アウディのレーシングディレクター、アラン・マクニッシュは一連の問題を「フラストレーションのたまるもの」と説明した。Crash.netも、米国での進歩を妨げたのは互いに関連しない複数の問題だったと伝えている 。Motorsport.comはさらに踏み込み、アウディ側の見方として「すべての問題がそれぞれ違っていた」と報じた 。
これは重要な違いだ。もし同じ部品が何度も壊れているなら、チームは対策箇所を絞り込みやすい。だがマイアミで出たのは、火災、技術違反、ギアボックス交換、ブレーキ火災、過熱といった幅広い問題だった。新しいパッケージ全体の堅牢性、そしてそれを運用する手順の成熟度が問われる状況に見える。
マクニッシュは、アウディが初めてのF1用パワーユニットについてまだ学習中だと認めている。Motorsport.comも、アウディ初のF1パワーユニットを改善する作業はまだ残っていると指摘した 。
「恥ずかしい」という言葉は、アウディ自身が使ったものではない。Motorsport.comによれば、Sky Sports F1の主任実況であるデビッド・クロフトが、マイアミ後にアウディの度重なる信頼性問題について「少し恥ずかしい状態になりつつある」と述べた 。
この批判が刺さったのは、アウディが単なる小規模な後方チームではないからだ。Autoweekは、2026年をアウディがF1にワークスチームとして参入したデビュー年と説明している。The Raceも、アウディの初年度は「印象的なパフォーマンス」と「大きな代償を伴う不安な問題」の間で評価が揺れていると書いた 。
つまり、問題は単にマシンが煙を上げたことではない。メーカー直系のワークスチームが、中団で戦えるだけの速さを見せながら、信頼性と実行力の不足でその速さを安定したポイントに変えられていないことにある 。
アウディにとって悩ましいのは、マシンがまったく競争力を欠いているわけではない点だ。The Raceは、アウディが平均的には7番手前後の速さを持つ車だったと評価している。しかし、その速さが生んだ最高結果は開幕戦オーストラリアGPでのボルトレト9位にとどまり、チームはコンストラクターズ選手権で9位にいる 。Autoweekも、ボルトレトのオーストラリア9位でアウディは2ポイントを得たものの、その後は信頼性問題によって得点がそこから伸びていないと報じた 。
マイアミは、その「速さ」と「結果」のズレを最も分かりやすく示した週末だった。The Raceによれば、アウディR26は予選セッションで中団グループをリードする内容を見せたにもかかわらず、米国を去る時点で得られた最高結果は12位止まりだった 。Motorsport.comも、アウディが両車の技術的問題に見舞われ、マイアミで3戦連続のノーポイントに終わったと報じている 。
ここまでの説明を見る限り、アウディの問題は「この部品を交換すれば解決」という一発回答には見えない。マクニッシュは、アウディがエンジンについて学習中であり、信頼性問題に直面しているのは自分たちだけではないとも述べている。ただし、マイアミで出た問題の幅広さを考えれば、単なる不運という説明だけで批判をかわし続けるのは難しい 。
当面の優先順位は明確だ。スタートできない事態を避けること。マシンを適切に冷却し、技術規則への適合を確実にすること。走行時間を守り、予選で見えた中団の速さを完走とポイントに変えること。
それができるまで、アウディのF1ワークス初年度は、時折見せる速さよりも、火災、煙、ペナルティ、過熱で有望な週末を失っている印象で語られ続けることになる 。