死者に加え、全体で219人の負傷者が出た。うち8人は重体と報道されている 。警官側の被害も大きく、57人もの警察官が負傷した。幸いにも大半は軽傷だったが、鎮圧にあたった警察側にも相応の人的被害があったことがわかる
。
地方都市でも被害は同様で、リールやストラスブール、クレルモン=フェラン、グルノーブル、トゥールーズなどで略奪行為が報告された。ヌニェス内相は、パリ以外の各都市で「1〜2店舗」の店舗が破壊されたと述べている 。
激しい暴力がフランスの試合後に集中する一方で、開催地ハンガリーの首都ブダペストでも不穏な動きがあった。それは試合が始まる数時間前のことだった。
現地時間の午前0時20分ごろ、ブダペスト7区のキラーイ通りで、両チーム合わせて約60人規模の大乱闘が勃発したのだ 。SNSで拡散された映像には、アーセナルとPSG、双方のサポーター約30人ずつが入り乱れて殴り合い、発煙筒に火をつけて赤く染まった通りで瓶を投げ合う様子が克明に記録されていた
。
これを受け、ブダペスト首都警察(BRFK)はすぐに現場へ急行し、その場で数人を拘束。その後、第7区警察署は「集団フーリガン行為」の容疑で刑事手続きを開始したと発表した 。警察は防犯カメラやSNS上の動画を詳細に分析し、逃走した参加者の特定と確保を進めている
。
幸い、このブダペストでの衝突による死亡者や重傷者の報告はない。ただ、この試合全体に関連してハンガリー警察が介入した事案はわずか13件で、拘束・逮捕者も6人にとどまったことが、後日の警察発表で明らかになっている。同規模の国際的イベントとしては「極めて低い数字」であり、あくまで一部の過激派による局所的な衝突だったことをうかがわせる 。
実はこの2026年の騒乱は、単発的な事件ではない。前年2025年、PSGがクラブ初のCL優勝を果たした際も、同じような暴力を伴う祝賀騒ぎが社会的な問題となっていた。2年連続で繰り返されたこの光景は、フランス国内でストリートバイオレンス(街頭暴力)と、大衆感情が高ぶる大規模集会の管理をめぐる難しい議論を再燃させている 。
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