| FTSE 100 | 11,400ポイント | 10,400(2026年1月時点) | 約5.8% |
1. 2022年以来の好調な決算シーズン
STOXX600構成企業は2026年第2四半期に前年同期比で約22%の増益を見込んでおり、これは2022年以来の高い成長率です。ゴールドマンは2026年の欧州株一株利益(EPS)成長率予想を**15%**に引き上げ、企業利益率の底堅さを評価しています
。
3. 相対的な割安感
欧州株は依然として米国株に比べて割安に取引されています。ただし、ゴールドマンの欧州株式ストラテジスト、シャロン・ベル氏は「目標を引き上げたとはいえ、欧州株がS&P500をアウトパフォームするとは予想していない」と述べています。
最優先リスク:エネルギーショックの長期化
欧州はエネルギー輸入への依存度が高く、中東紛争の継続により供給途絶の影響を非常に受けやすい構造にあります。ゴールドマンの基本シナリオでは、ペルシャ湾からの輸出が2026年7月末までに戦前の水準に正常化すると想定していますが、これが遅れれば大きなマイナス要因となります
。同社のコモディティチームは、原油価格が1%上昇するごとに欧州企業の利益は約0.5%減少すると試算しています
。
インフレの粘着性
ユーロ圏のコアインフレ率は、エネルギー価格の波及効果により2027年初めに前年比**2.7%**でピークを打った後、2028年末までに2.0%に低下する見通しです。エネルギー価格が高止まりすれば、インフレはより長期化し、個人消費や企業収益を圧迫する可能性があります。
金融引き締め
ゴールドマン・リサーチは、エネルギー主導のインフレに対抗するため、ECBが2026年6月と9月に2回の利上げを行うと予想しています(その後、2027年に利下げ再開)。この引き締めサイクルは成長や株式バリュエーションの重しとなるでしょう。
GDP成長の減速
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは、エネルギー価格の高止まりが消費と投資を圧迫し、2026年後半には実質GDP成長が減速すると見込んでいます。特に欧州での影響が大きいとみられます。
セクター別の課題
エネルギーや素材セクターが指数を支える一方、特に消費関連の裁量支出にさらされるセクターは脆弱です。ゴールドマンは世界の同業他社と比較した欧州株へのスタンスを**「アンダーウェイト」**で維持しています。
地政学リスクと関税リスク
2025年4月には、トランプ前大統領の関税政策への懸念からSTOXX600目標を570に引き下げた経緯があります。そうした懸念は和らいだものの、貿易政策をめぐる不透明感は引き続きテールリスクです
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まとめると、ゴールドマンの今回の目標引き上げは企業業績の好調とマクロ環境の堅調さに支えられていますが、同行自身が繰り返し指摘するように、エネルギーショックの長期化、ECBの利上げ、成長鈍化の組み合わせが、今回の上昇相場の持続可能性にとって最大の脅威です。