スチュワードは、ポジショニングデータ、ビデオ映像、テレメトリーデータ、無線交信、そして車載カメラの映像を精査。コラピントがイエローフラッグ区間に進入する「前」にわずかに速度を落としていたことは確認されたものの、肝心の当該区間内では明確な減速が見られなかったと結論づけた 。FIA国際競技規則では、黄旗が振られている区間では、ドライバーは明らかに減速し、必要に応じて停止できる準備を整えていなければならないと定められている。スチュワードは、コラピントの対応はこの基準を満たしていないと判断したのである 。
このペナルティは、チームとドライバーの両方に痛手となった。
このレースの主役は、間違いなくルイス・ハミルトンだった。7度のワールドチャンピオンは、フェラーリの「跳ね馬」にまたがり、キャリア106勝目、そしてスクーデリア・フェラーリにとって初の勝利を手にした 。2026年シーズン、日曜日のレースを連勝してきたメルセデスの勢いを止めたのだ。
フェラーリは大胆な3ストップ戦略を採用。これが、レース終盤に発生したバーチャル・セーフティカー(VSC)と完璧に噛み合った。ハミルトンは最終ピットストップの直前にVSCが導入されたことで、首位をキープしたままコースに復帰。そこから約20秒もの差をつけて独走し、圧勝劇を締めくくった 。
また、選手権をリードしていたメルセデスのキミ・アントネッリが、チェッカーフラッグまであと3周というところでまさかのパワーユニットトラブルによりストップ 。このアクシデントにより、2位ジョージ・ラッセル、3位ランド・ノリスが繰り上がり、1968年のF1アメリカGP以来、実に58年ぶりとなる英国人選手だけの表彰台が実現するという、歴史的な一日となった 。
最終的なバルセロナGPのポディウム:
コラピントへのペナルティ適用後に発表された改定版の最終結果は以下の通りである 。
今回の順位変動により、レーシングブルズは貴重なダブル入賞を果たした。一方のアルピーヌは、アルゼンチン人ドライバーが38周目の黄旗区間でもうほんのわずかでもアクセルを緩めていればと、悔やんでも悔やみきれない思いをしているに違いない 。