この障害は約23.2時間継続し、OpenAIが緩和策を適用した後も、復旧状況の監視が続けられた 。監視サービス「EagleStatus」や「Pagerly」は、5月27日の時点でこの問題が継続中であると報告しており、政府機関の業務に少なからぬ支障を与えた可能性を示唆している
。信頼性が最優先される政府向けサービスでこれほどの長時間障害が起きたことは、OpenAIのエンタープライズ対応における課題を浮き彫りにしたと言えるだろう。
月末の2大トラブル以前にも、OpenAIでは特に最新世代のモデル群を中心に、複数の「軽微(Minor)」な障害が断続的に記録されていた。以下の表は、公式ステータスページや第三者機関の追跡データに基づき、発生順にまとめたものだ。
一連の障害は、いずれも単体では「軽微」と分類されるものの、GPT-5.5、GPT-5.4、ChatGPT 5.5 Thinking、Codexといった特定の新サービスに集中している点が最大の特徴だ 。OpenAIは2026年4月下旬にGPT-5.5ファミリーを有料ユーザー向けに本格展開し、ChatGPTとAPIの両方で利用可能になったばかりだった
。
中でも、5月15日から16日にかけて発生した約32時間もの性能低下は、GPT-5.5を利用する一部ユーザーの応答品質に影響を与え続けた 。また、5月22日にCodexで発生したレート制限の問題は、開発者がコーディング機能を使おうとした際に通常よりも多くの制限がかかる状態が18時間以上継続。これは、4月のアップデートで導入された新たな利用時間ベースの制限体系に対し、需要が供給を上回ったか、設定不備があった可能性を示唆している
。
OpenAIのステータスページによれば、API基盤全体の過去90日間(2026年2月~5月)の稼働率は99.98%と高水準を維持しており、システム全体でも99.84%であった 。この数字は、プラットフォームが全体として健全である一方、最先端技術を搭載した特定のコンポーネントで、短期的な不安定性が繰り返し発生している状況を如実に表している。
最先端のAIモデルを実務に組み込む開発者や企業にとって、2026年5月の一連の出来事は、個々には「軽微」に見える障害でも、立て続けに発生することで重要なワークフローを混乱させ得るという、重要な教訓を残したと言える。
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