こうした移行作業の中で生産体制の安定化が難しくなり、結果として部品供給がボトルネックになった可能性がある。エアバスは個別顧客の納入スケジュールについて公式コメントを出さない方針だが、複数の航空会社が遅延の可能性について通知を受けているとされる。
同じ機体構造をベースにした新型貨物機 A350F の開発も、サプライチェーン問題の影響を受けている。
今回のA350問題は、エアバスが直面するより広いサプライチェーンの混乱の一部でもある。
A350はボーイングの大型機と競合するエアバスの旗艦プログラムであり、航空会社の長距離ネットワーク拡大にとって欠かせない機材だ。
しかし大型航空機は世界中のサプライヤーが関わる複雑な製造体制で成り立っている。今回のように重要部品の供給が滞れば、生産回復まで数年単位で影響が続く可能性もある。
そのため、エアバスにとってはキンストン工場の生産安定化と胴体部品の供給回復が、A350プログラムの拡大計画を実現できるかどうかの鍵となりそうだ。
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