iOS 27のホームアプリに追加される3つの新しいApple Intelligence機能、すなわちHomeKit Secure VideoカメラのAIによる映像説明文の生成、カメラクリップの検索、注目クリップの自動表示は、少なくとも2TBのストレージ容量を持つiCloud+プランへの加入が条件です。この2TBプランは、米国で月額9.99ドル(日本ではおそらく月額1,500円前後)で提供されています。無料の5GBや50GB、200GBといった下位プランのユーザーは、これらのAI機能を全く利用できません。
iOS 27 Developer Beta 5では、ホームアプリの「設定 > Apple Intelligence > カメラと言語」で、自分のiCloud+プランがAIによる映像要約をサポートするカメラの台数が表示されるようになりました。複数のメディアによるベータテストの報告を基に、プラン別の制限をまとめます。
| iCloud+プラン | AIカメラ映像要約の上限 |
|---|---|
| 2TB(月額$9.99) | 5台 |
| 6TB + 2TB Apple One Premier(合計8TB) | 15台 |
| 12TB(月額$59.99) | 15台 |
デベロッパーのStephen Robles氏は、合計8TBのiCloud+ストレージ(6TB単体プランとApple One Premierの2TBを組み合わせ)で15台のカメラがサポートされることを確認しました。12TBプランも同様に15台のカメラ要約を提供するようです。なお、無制限のオプションは存在せず、これらの数値は9月の一般公開までに変更される可能性もあります。
なお、AppleはWWDCで、AI要約とは別に、HomeKit Secure Videoのカメラ録画そのものについては、2TBプランで無制限のカメラ台数に対応すると発表しています(50GBプランで1台、200GBプランで5台)。制限がかかるのは、あくまでAIが生成する映像要約機能です。
2026年7月30日に行われたAppleの2026年度第3四半期決算発表(クックCEOにとって最後の発表)で、同氏はApple Intelligenceのサーバーコストをどう賄うかについて直接的な言及を行いました。その核心は以下の発言です。
「多くの人がAIを非常に頻繁に使いたいと思うでしょう。そこで、iCloud+の階層を上げて、より上位のプランに移行できるようなアップグレードの選択肢を用意したいと考えています。」
クックCEOはこれを「初期段階の計画」と位置づけ、「AIサービスを多用したい人向けのオプションを提供する」としながらも、「完全な計画はまだない」とも認めています。また、現在最上位の12TBを超える新たなiCloud+上位プランの可能性にも言及しており、これはiOS 27やiPhone 18 Pro/Ultraと同時に発表される可能性があると複数のメディアが報じています。
多くのメディアはこのクックCEOの発言を、基本機能は無料で提供しつつ、高度な機能や利用枠を有料のiCloud+プランで提供するフリーミアムモデルへの移行と解釈しています。基本的なSiriのAI機能は引き続き無料と見られますが、画像生成や高度な対話型AIなど、計算負荷の高い機能は段階的なアクセス制限の対象となります。
2024年のWWDCやそれ以前のインタビューで、クックCEOはApple Intelligenceを、iPhoneの基盤技術であるマルチタッチに例え、誰もが無料で使える深く統合されたプラットフォーム機能であると強調していました。しかし、今回の決算発表での発言は、その姿勢からの明確な転換を示しています。かつての「無料の基盤」という位置づけから、クックCEOは今、プレミアムAIをiCloud+サブスクリプションに直接結びつけた有料アップセルとして位置づけており、その背景には大規模なサーバー推論にかかる現実的なコストがあることを認めています。
iOS 27は、Apple Intelligenceに初めての日々の利用制限とiCloud+プランへの依存をもたらします。**2TBプラン(月額9.99ドル)**は、AIを活用したホーム機能の最低ラインであり、5台のカメラに対するAI映像要約を利用できます。**12TBプラン(月額59.99ドル)**で、最大15台のカメラに対応します。クックCEOが、AIのヘビーユーザーは課金が必要であり、さらに上位のiCloud+プランも準備中であると明言したことは、Apple Intelligenceが「無料の共通機能」から「有料の段階的サービス」へと進化する、戦略上の大きな転換点を示しています。