エンジンは、米GE・エアロスペースと仏サフランの合弁企業であるCFMインターナショナル製の「LEAP-1C」ターボファンエンジン(推力約31,000 lbf)を2基搭載しています。中国国産の代替エンジン「CJ-1000A」は飛行試験中で、実用化は2028~2029年頃と見られます
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C919が「国産」と呼ばれる一方で、その心臓部であるエンジンは米仏合弁企業の製品です。これは、米国の輸出規制に対して極めて脆弱であることを意味します。2025年5月には、米商務省が一時的にCOMAC向けLEAPエンジンの輸出ライセンスを停止し、生産に直接的な脅威が生じました
。ライセンスは2025年7月に回復されたものの、アナリストはこの「戦略的脆弱性」を指摘しています
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エンジン以外にも、アビオニクス(航空電子機器)、フライトコントロール、着陸装置など、多くの重要システムがハネウェル、ロックウェル・コリンズ、リープヘルなどの西側サプライヤーから供給されており、C919は「完全な国産」とはほど遠いのが実情です。
C919が国際的に真の競争力を持つためには、欧州航空安全機関(EASA)や米国連邦航空局(FAA)の型式認証が不可欠です。しかし現時点で、C919が認証を得ているのは中国民用航空局(CAAC)のみです。
EASAの認証プロセスはまだ初期段階です。2025年4月、EASAの理事長は認証に3~6年を要するとの見解を示しました。2026年1月には上海でEASAによる飛行評価が始まりましたが、これは長いプロセスの第一歩に過ぎません
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なお、中国はEASAの認証を促すため、エアバス機の新規納入に関する最終承認を遅らせているとの報道もあります(ブルームバーグ、ロイター報道)。今回は北京~ウランバートル路線が二国間航空協定に基づくものであり、EASAやFAAの認証を必要としないため実現したという点も重要です。
C919は2023年5月に商業運航を開始しましたが、COMACの生産は大きく遅れています。2026年半ば時点で中国の航空会社に納入された機体は20機未満と、当初の目標を大幅に下回っています。2025年5月のエンジン輸出停止は、地政学的リスクが一瞬で生産を止めうることを示しました
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CNBCは「C919は依然として外国製部品への依存度が高く、米国や欧州の主要規制当局の認証を得ていないため、顧客獲得能力は限定的だ」と報じています。また、Euronewsは「飛行機を作ることは戦いの半分に過ぎない。COMACは生産を拡大し、グローバルなサポートネットワークを構築する必要がある」と指摘しています
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中国政府が国産エンジンCJ-1000Aの開発を急ぎ、サブシステムの国産化を進めている背景には、西側のサプライチェーンからの脱却という長期的な戦略がありますが、その実現は早くとも数年先と見られています。
アナリストの間では、今回の運航を「重要なマイルストーン」と評価しつつも、COMACがボーイング・エアバスに次ぐ「第三極」となるには、10年あるいはそれ以上の時間がかかるとの見方が大勢です。