生産スケジュールについては、2026年5月時点で既に「HBM4E」の12段積層サンプル出荷を開始しており、HBM5の量産は2028年頃を見込んでいます 。CTOのソン社長は、HPBの最終的な適用時期について「顧客の要求と市場の状況次第で前倒しもあり得る」と述べており、状況に応じて柔軟に対応する構えです
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COMPUTEX 2026では、世界のHBM市場を二分する韓国発の二大企業の、対照的な戦略が浮き彫りになりました。
サムスンの戦略:「超格差(スーパーギャップ)」技術戦略です。業界初のHBM4量産に続き、HBM5のモックアップ公開は技術的リーダーシップの象徴といえます 。次世代プロセスと革新的な放熱機構への先行投資で、一気に首位奪還を狙います。
SKハイニックスの反撃:市場での圧倒的支配力と供給規模を前面に押し出しました。対抗馬のSKハイニックスは、2026年第1四半期の世界HBM市場でサムスン(21%)に対し、58%のシェアを掌握しています(カウンターポイント・リサーチ調べ) 。同社のチェ・テウォン会長は同じイベントで、2030年までメモリ不足が続くとの見通しを示し、「5年以内にウェハー生産能力を倍増させる」と宣言しました
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Nvidiaの立ち位置:ジェンスン・フアンCEOはCOMPUTEXの場で、SKハイニックスの成功を「非常に喜ばしい」と称賛した一方、サムスンについては一切言及しませんでした 。この沈黙は、現在のAI向けGPUにおけるSKハイニックス製HBMの独占的な地位を物語っています。もっとも、Nvidiaは調達リスクを分散し交渉力を維持するため、サムスンとSKハイニックスの「二社購買体制」を取る戦略で知られており、将来のAIアクセラレータ世代ではサムスンにも十分チャンスがあると見られています
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HBMの16段、20段への高積層化が進むにつれ、チップ内部の発熱問題がAIアクセラレータの性能を制限する「最大の壁」として急浮上しています 。HBMはロジックチップ(GPUなど)と隣接・垂直積層されるため、チップ間に熱がこもると信号の品質が劣化し、消費電力が増大し、部品の寿命そのものを縮めかねません。
サムスンの「HPB」は、この構造的な弱点に根本から挑む技術です。外部の冷却機構だけに頼るのではなく、チップの物理層そのものに熱の「逃げ道」を作る設計で、より効率的に熱をスタックの外へ排出します 。同社は既にHBM4EでHPBの設計を検証し、「単なる積層数の競争ではなく、熱制御の革新がライバルのサプライチェーン優位を覆す」という強いメッセージを発信しています
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業界全体でHBMの供給は2026年一杯まで完売状態が続く見込みで、AI用チップの需要は冷めるどころか加熱の一途です。次世代Nvidiaの「Rubin」アーキテクチャ、さらにその先のソケットを勝ち取るためには、「放熱」を制したものが市場を制するという、新たな競争フェーズに突入したと言えるでしょう。
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