この状況が続く限り、重要なレジスタンスラインを突破する持続的な上昇は難しいとの見方もあります。
もう一つの警告サインが、米国のスポット型イーサリアムETFからの資金流出です。
ETFは長期投資資金の流れを示す指標として注目されますが、いくつかの期間で大きな流出が確認されています。
例えば、ある日には約1億8,900万ドルの純流出が記録され、複数の取引日にまたがって合計2億5,000万ドル以上の資金が流出したケースもありました。
ETF資金フローは短期トレードではなく、機関投資家の資産配分判断を反映することが多いため、継続的な流出は慎重姿勢の表れとみられています。
市場が一見活発に見える理由の一つが、デリバティブ取引の増加です。
先物やパーペチュアル契約は大量の取引量を生みますが、それが必ずしも資産の実際の買い需要を意味するわけではありません。
最近のデータでは次のような構造が見られています。
・デリバティブ市場は活発
・現物(スポット)市場の買い需要は比較的弱い
この構造では、レバレッジポジションが解消された際に、現物の買い支えが不足して急落しやすいというリスクがあります。
市場データとは別に、イーサリアムの中核組織である**Ethereum Foundation(EF)**でも人事の変化が続いています。
2026年には複数の研究者や主要メンバーが組織を離れました。例えば、Josh Stark、Carl Beekhuizen、Julian Maなどの名前が挙げられています。
2026年には複数のシニア研究者が退任または役割変更を行ったとの報道もあり、組織のガバナンスや将来の方向性について議論が活発化しています。
もちろん人事変動が開発に直ちに影響するとは限りませんが、市場心理には影響を与える可能性があります。
この表現は、イーサリアム市場の矛盾した状況を表しています。
・取引量は依然として多い
・エコシステムの利用も続いている
・しかし長期需要の指標は弱い
つまり、市場は活発に見えるが、基盤となる需要は弱い可能性があるという構図です。
テクニカル分析では、ETHがさらに下落した場合、1,800〜1,900ドル付近が重要なサポートゾーンとしてよく言及されています。
この水準で必ず反発する保証はありませんが、長期投資家の買いが入りやすい価格帯として注目されています。
アナリストは、いくつかの要因が状況を変える可能性があると指摘しています。
・世界的な流動性の改善
・米国の暗号資産規制の明確化
・オンチェーン活動の増加による実需拡大
これらの要因が重なれば、イーサリアムは再び強い成長サイクルに入る可能性があります。
ただし現時点では、**取引は活発だが本格的な買い需要が不足している「静かな停滞局面」**にあると見るアナリストも少なくありません。