今回の合意案は、給与とボーナスの両方で大きな変更を含む。
AI向けメモリー需要が急拡大しているため、メモリー半導体部門の社員の中には約41万6000ドル(約6500万円前後)相当のボーナスを受け取る可能性があると報じられている。支給の多くは現金ではなく会社株式の形になる見込みだ。
問題になっているのは部門間の報酬格差だ。
AIブームで利益が急増しているメモリー半導体部門は非常に高額なボーナスが期待される一方、ファウンドリー(受託生産)、ロジック半導体、スマートフォン、家電など他部門の従業員はそれより小さい報酬になるとみられている。
そのため、争点は「会社対労働組合」から、社員同士の利益配分の公平性へと移りつつある。
今回の合意が正式に成立すれば、サムスンの半導体部門の人件費は増える可能性が高い。
理由は次の2つだ。
・基本給が6.2%引き上げられる
・営業利益と連動するボーナス制度が拡大する
サムスン電子は世界最大のメモリー半導体メーカーであり、AIデータセンターやスマートフォンなど多くの製品に供給している。
今回の暫定合意により、少なくとも短期的にはそのリスクは後退した。ただし、組合投票の結果と、部門間の報酬格差をめぐる議論が、今後のサムスンの労使関係を左右することになりそうだ。
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