現在のWindows 11では、Copilotは通常のアプリウィンドウとして開くのが一般的です。しかし新しい試験UIでは、タイトルバーのメニューから複数のレイアウトを切り替える仕組みが追加されています。
サイドバーとしてドックした場合、Copilotは画面の端に固定され、他のアプリのウィンドウが自動的にリサイズされてその横に配置されます。
つまり、単なるウィンドウの「スナップ」とは違い、Copilot専用の作業スペースがデスクトップに確保される形になります。
これにより、別のアプリで作業しながらAIに質問したり、要約や調査を続けたりといった使い方がしやすくなります。
テスターによる報告では、Copilotのウィンドウメニューから次の4つの表示モードを選択できるとされています。
1. 標準アプリ表示
従来どおり、サイズ変更可能な普通のアプリウィンドウとして表示されます。現在のWindows 11でもこの方式がデフォルトです。
2. ピクチャーインピクチャー(PIP)
小さなフローティングウィンドウとして常に画面上に表示されます。作業中に短い質問をする場合などに便利です。
3. 左ドック
Copilotをデスクトップの左端に固定。Windowsが他のアプリを自動的に再配置して、残りのスペースに収めます。
4. 右ドック
同じ仕組みを右端で実行。実質的にAI専用のサイドバーを作りながら作業を続けられます。
これらのドックモードでは、単にウィンドウを並べるだけではなく、デスクトップ全体のレイアウトが自動で調整される点が特徴です。
現在このサイドバーは、デフォルトではなくユーザーが選択する実験機能として扱われています。
Copilotは依然として通常のアプリとして起動し、ユーザーがメニューからレイアウトを変更しない限りサイドバーにはなりません。
この方針の背景には、WindowsでのAI統合を巡るユーザーの反応があります。
2025〜2026年にかけて、MicrosoftはCopilotをOSのさまざまな場所に組み込もうとしましたが、ユーザーや企業から「AIが多すぎる」という批判が相次ぎました。結果として、同社はAI機能の配置を見直す方向に舵を切っています。
報告されている主な変更には次のようなものがあります。
そのため今回のサイドバーも、必要な人だけが使える拡張ワークスペースという位置づけになっています。
もう一つの変化は、Copilotの扱いそのものです。
最近のWindows 11では、CopilotはOSに完全に組み込まれた機能ではなく、アンインストール可能なアプリとして扱われています。
設定の「インストールされているアプリ」から削除でき、企業のIT管理者はポリシーでインストールを禁止することも可能です。
この仕組みは、AI機能をOSの必須要素ではなく選択可能なツールとして提供するという方針を反映しています。
同様の調整はMicrosoft 365(旧Office)でも起きています。
Word、Excel、PowerPointでは、画面に浮かぶCopilotボタンが「邪魔だ」という声が多く、ユーザーが従来のリボンUIへ戻せるようにする更新が進められています。
Microsoftは、AIを目立たせすぎず、作業の流れに自然に溶け込む形を目指してUIを再設計していると説明しています。
今回のドッキング型サイドバーのテストから見えてくるのは、MicrosoftのAI戦略の変化です。
つまりMicrosoftは、「どこにでもAIを置く」という初期の方針から、必要な人が拡張できるモジュール型AIへと方向転換しつつあります。
もし今回のサイドバーがテストで好評を得れば、Copilotを常に表示しながら作業できる新しい標準的UIになる可能性があります。WindowsのAIアシスタントが、再び“デスクトップの横にいる存在”へ戻るかもしれません。