Panache Digital Gamesは、『1666: Amsterdam』をめぐる生成AI騒動を受け、方針を大きく転換しました。無料のSteamプロローグや関連するマーケティング素材から、AI生成とみられるアートが見つかった後、スタジオは謝罪し、人間が制作した素材への差し替えを約束。その後、ゲームディレクターのPatrice Désilets氏は、AI素材を完全に削除し、今後はAIを使わないと説明しています。
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これは明確な是正措置です。しかし、それだけで失われた信頼が元に戻るわけではありません。今回の核心は、数枚の画像そのものから、素材がどのように作られ、確認され、公開されたのかをスタジオが正確に管理・説明できていたのかという問題へ移りました。
プロローグでプレイヤーが見つけたもの
騒動のきっかけは、Summer Game Fest 2026での発表と、同時期に公開されたプレイ可能なプロローグでした。プレイヤーはゲーム内の肖像画や絵画に、生成AI特有とされる不自然な描写を発見。さらに、プロモーション映像やキービジュアルにも同様の疑いが向けられました。プロローグはPC向けに無料で配信された短編デモです。
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Panacheは指摘を認めました。初期声明では、十数人を超えるアーティストからなるチームが問題の素材を調査した結果、素材の初期バージョンの一部が意図せずプロローグに入り込んでいたと説明。人間が制作したものに差し替えると約束しました。
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最初の約束は「製品版と早期アクセス版にAI素材を使わない」
当初の説明では、問題は初期段階の素材が誤って公開ビルドに残った「見落とし」と位置づけられました。Panacheは該当素材を置き換え、製品版にはAI生成素材を含めないとプレイヤーに約束しています。
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この説明が重く受け止められたのは、問題の素材が社内テスト段階ではなく、すでに一般公開されたプロローグとゲーム関連の宣伝物に存在していたからです。スタジオが想定していた最終的な制作工程と、実際にプレイヤーへ届いたビルドとの間に生じた隔たりが、信頼を損なう大きな要因になりました。
Désilets氏の説明が、なぜ反発を広げたのか
その後のDésilets氏の発言は、事情を説明する一方で、新たな批判も招きました。同氏によれば、生成AIは主に構想段階とプリプロダクションで使われ、小規模なチームが短時間で多数のビジュアル案を作るために利用されていたとのことです。また、チームがAI生成素材を見慣れすぎた結果、どのアセットがAIで作られたものなのか認識できないことがあったとも説明しました。
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この説明によって、問題は単発の書き出しミスではなく、素材の出所を追跡する仕組みや確認工程そのものに不備があったのではないか、という見方を強めました。とりわけ、スタジオが先に「完成版にはAI素材を使わない」と断言していたため、後から明らかになった制作工程との間に矛盾を感じたプレイヤーも少なくありません。
批判は、作品の見た目だけにとどまりませんでした。生成AIがクリエイターの仕事や開示のあり方に与える影響をめぐる議論も重なり、問題の素材を「AIスロップ」と呼ぶ反応も見られました。
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時系列も反発を強めました。まずプレイヤーがAI画像を発見し、次にPanacheが製品版には含めないと説明。その後、開発の一部でAIツールが使われ続けているとの報道があり、最終的にDésilets氏が完全な方針転換を表明しました。
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Panacheは何を変えたのか
後の説明でDésilets氏は改めて謝罪し、生成AIを使った素材は削除したと明言しました。以前の利用は主に構想・プリプロダクション段階に限られていたとし、Panacheは今後AIを使用しないと説明しています。
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また、報道によれば、問題となったAIアートは削除され、イラストレーターが制作した素材に置き換えられました。
4重要なのは、単に個別の絵を修正したことではありません。Panacheの公表方針が、「出荷版にはAI素材を登場させない」から、「今後は開発にAIを使わない」へと変わった点です。
8月25日の早期アクセス開始で何が見えるのか
『1666: Amsterdam』は2026年8月25日、PC向けの早期アクセス版として配信されました。
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7早期アクセスは開発途中のゲームをプレイヤーに公開する形式であるため、今後も内容が更新される可能性があります。一方で、今回の約束が実際のプレイ可能なビルドに反映されたかを、プレイヤーが確認できる段階に入ったともいえます。
現時点の報道からは、Panacheが問題となったAI素材を削除し、今後のAI不使用を表明したことは確認できます。ただし、懐疑的なプレイヤーが広く納得した、あるいは騒動が完全に収束したと判断できる根拠までは示されていません。
方針転換だけで、信頼は回復するのか
結論からいえば、それだけでは難しいでしょう。素材の削除とAI不使用の約束は、目の前の問題に対する直接的な対応です。しかし、公開デモにAI生成とみられる素材が含まれ、当初は見落としとして説明され、その後にAI利用が開発工程の一部で常態化していたことをうかがわせる発言が出たという流れが、信頼を弱めました。
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信頼を回復するには、追加の声明よりも、その後の行動が重要になります。プレイヤーが注目するのは、早期アクセス中の更新でも方針が一貫して守られるか、素材の確認工程について明確な説明があるか、そして再び疑わしい素材が見つかった場合に迅速かつ正確に対応するかです。
公平に見れば、Panacheはプロジェクトを最初から作り直す以外では、かなり踏み込んだ是正措置を取ったといえます。『1666: Amsterdam』の現在の公式方針も、生成AIを使わないという点で明確です。
ただし、それがプレイヤーとの関係修復につながるかは、これからの透明性と、早期アクセス版および今後のアップデートの内容にかかっています。