RX 9070 GREは、上位モデルのRX 9070やRX 9070 XTと同じ「Navi 48」GPUをベースとしながらも、価格を抑えるためにコア構成が大幅に調整されています。CU(コンピュートユニット)数は48基、ストリームプロセッサ数は3072基にカットされ、56CU/3584基を搭載する標準のRX 9070との差別化が図られています。
メモリ周りは、このカードの大きな特徴です。12GBのGDDR6メモリ(18Gbps動作)を192ビットバスで接続し、432 GB/sの帯域幅を実現。RX 9070やRX 9070 XTが搭載する16GB/20Gbps/256ビット構成からは明確なダウングレードとなっていますが、ターゲットとする1440pゲーミングでは十分なスペックと言えるでしょう。カードの標準消費電力(TBP)は220Wに設定されています。
| 仕様項目 | RX 9070 GRE |
|---|---|
| GPUアーキテクチャ | RDNA 4 (Navi 48 / Navi 48 XL) |
| CU (Compute Units) | 48基 |
| ストリームプロセッサ | 3,072基 |
| ベースクロック | 1,420 MHz |
| ゲームクロック | 2,220 MHz |
| ブーストクロック | 最大 2,790 MHz |
| メモリ容量・規格 | 12GB GDDR6 |
| メモリバス幅 | 192-bit |
| メモリ速度 | 18 Gbps |
| メモリ帯域幅 | 432 GB/s |
| TBP(標準消費電力) | 220W |
| バスインターフェース | PCIe 5.0 x16 |
RX 9070 GREは、1440pの高リフレッシュレートゲーミングにおいて、価格帯を超えたパフォーマンスを発揮すると評価されています。
PC Games Hardwareが実施した20種類のラスタライズテストでは、RX 9070 GREはRadeon RX 9060 XT 16GBを平均31%上回り、Nvidia GeForce RTX 5060 Ti 16GBに対しても平均29%高速でした。この結果は他のメディアでも裏付けられており、Computer Baseの13ゲームテストでは、RX 9060 XTに対して28.4%のリードを記録。さらに、RTX 5060 Tiを22%、前世代のRX 7800 XTを11%、RTX 4070を5%上回る結果を示しました。
一方で、上位モデルとの差は明確です。同じテストで標準のRX 9070は14%、NvidiaのRTX 5070も9%、GREカードより高速でした。AMD公式の主張では、1440p・ウルトラ設定において、前世代のRX 7900 GREと比較して約6%の性能向上を達成しています。
合成ベンチマークでは、PassMarkのG3D Markで平均約24,025、他の集計では最大25,414ポイントを記録。3DMark Steel Nomadのスコアは5,141で、RTX 5070の5,256に迫る値です。
RX 9070 GREは2025年4月下旬に中国で予約が開始され、5月8日に正式発売されました。PowerColorやXFXといったボードパートナーから、地域価格約4,199人民元(当時約8.5万円)で販売されました。これはRX 7900 GREの初期販売戦略を踏襲したものです。
この「お国限定」の状況が、ついに終わりを迎えようとしています。Overclocking.comの情報筋が伝えるところによると、COMPUTEX 2026に合わせて欧米をはじめとした世界市場での発売が予定されているとのこと。グローバル版パッケージの存在が複数のメディアで報じられたことで、日本を含む各国の販売店が発売準備に入っている可能性が高いです。
日本のPCゲーマーにとって、このカードは非常に関心の高い製品となるでしょう。RTX 5070やRX 9070より手頃な価格で、最新の1440pゲームを快適に楽しめるポテンシャルは、自作PC市場で確かな存在感を示しそうです。