RWA分析サービスのデータでは、XRP Ledgerには現在約36億ドルのトークン化された現実資産が存在すると推計されています。
その内訳を見ると、
代表資産とは、ブロックチェーン上のトークンがオフチェーンの資産の権利や保有を表す仕組みです。つまり、実際の資産は外部の発行体が管理し、その権利をトークンで表現します。
この急成長により、XRPLはトークン化プラットフォームの中でも存在感を高めています。例えば、ある時点ではXRPLのRWA総額が約17.5億ドルとなり、約16.8億ドルのSolanaを上回ったと報告されています(いずれもステーブルコイン除く)。
ただし、世界のトークン化資産の大半は依然としてEthereum上に存在しており、XRPLはまだ追いかける立場です。
XRPLの成長の背景には、規制に対応しやすい設計があります。特に注目されているのが、プロトコルレベルに組み込まれた次の機能です。
XRPLでは、トークン発行者が特定のアカウントだけに保有を許可する設定を行えます。
Authorized Trust Linesを有効にすると、発行者が承認したウォレットだけがそのトークンを受け取ったり保有したりできます。
これは、以下のような金融商品にとって重要です。
2026年2月、XRPLは**Token Escrow(XLS‑85)**をメインネットで有効化しました。
このアップグレードにより、従来XRPのみ対応していたエスクロー機能が、次の資産にも拡張されました。
これにより、**条件付き決済(conditional settlement)**がプロトコルレベルで可能になります。
例えば、
といった金融取引の自動化が実現できます。
このような機能は、従来の金融インフラに近い統制・コンプライアンス重視の設計として、機関投資家から評価されています。
XRPLのRWA市場は、ステーブルコイン中心のエコシステムとは少し性格が異なります。
報告されている資産には次のようなものがあります。
例として、約17.6億ドル規模のエネルギー裏付けトークンや、トークン化された米国債などがXRPL上で発行されていると報じられています。
ただし、これらの多くはオンチェーン資産というより、オフチェーン資産を表す代表トークンとして発行されています。
RWAの拡大と並行して、XRP関連ETF・ETPへの資金流入も増えています。
主な数字としては次の通りです。
この背景には、近年の規制整理によりXRPの法的位置づけが明確になったことがあるとされています。
急成長にもかかわらず、XRPLのRWA市場については慎重な見方もあります。
まず、XRPLのRWA総額は数十億ドル規模とはいえ、ブロックチェーン全体のトークン化市場(数十億〜数百億ドル規模)と比べるとまだ小さいとされています。
また、一部データでは少数のウォレットに資産が集中している可能性も指摘されています。
さらに、多くの数値はオンチェーン分析サービスや業界レポートに依存しており、標準化された開示や監査済みデータが十分ではない点も議論されています。
XRPLのRWA拡大は、暗号資産業界全体で進んでいる**「伝統金融のトークン化」**という流れの一部です。
XRPLの戦略は、多くのスマートコントラクトチェーンとは少し異なります。
という方向性です。
数十億ドル規模のトークン化資産、ETF資金流入、そしてコンプライアンス機能の拡充を考えると、XRPLは**「機関向けブロックチェーン金融インフラ」**としての位置付けを強めつつあると言えるでしょう。ただし、この成長が長期的に持続するかは、今後の実際の採用状況にかかっています。