この流れに対し、ゴールドマン・サックスは「史上最大かつ最長のMLCCアップサイクル」と評価 。実際、複数の中国MLCC企業の四半期純利益は、前年同期比で最大24倍にまで急増している 。以下、特に顕著な株価上昇を見せている3社を、2026年7月29日付のアイリス・デン記者(深セン)の報道 をもとに紹介する。
広東風華高科は、中国有数の民生用MLCCメーカーである 。2026年、A株市場で最もホットな銘柄の一角として知られ、7月23日、27日、29日と3日間で2度のストップ高(いわゆる「3天2板」)を達成した 。
潮州三環は、MLCCと光通信部品(データセンターで使われるフェルールやスリーブなど)の大手メーカー。このラリーの中でも時価総額が大きく、特に香港市場への重複上場(セカンダリー上場)を目指す動きが株価をさらに押し上げている 。
やや時価総額は小さいものの、このセクターで最も極端な上昇率を記録しているのが蘇州昀冢だ。2026年5月22日には1日で**20%**のストップ高を達成。日中高値は72.71元に達した 。
このラリーはMLCCメーカーだけにとどまらない。川上の素材・部品メーカーも大きく値を上げている 。例えば、世界第2位のMLCC用ニッケル粉サプライヤーである江蘇博遷新材料は、潮州三環と同じ週に香港IPOを申請。資金調達ラッシュの深さを象徴している 。A株市場では、雲壯科技、火炬電子、博遷新材料、中瓷電子などの銘柄もメーカー各社と連動して大きく上昇した 。
根本的な需要要因であるAIサーバーやデータセンター建設に減速の兆しはなく、日韓メーカーの高級品シフトという構造的な追い風も続いている 。しかし、株価の動きは極端で、複数の企業が相場変動に関する異例の注意喚起を行い、株価変動率が数週間で200%を超える事例が相次いでいる 。ゴールドマン・サックスの「最大かつ最長」という表現は、規模の大きさを認める一方で、半導体サプライチェーンの循環的な性質が依然としてリスクであることを示唆している 。