| XRP | 3,960万ドル |
資金流入は複数の主要資産に広がっているが、配分は均等ではない。ビットコインは、Ethereum、Solana、XRPの合計を大きく上回る資金を集めた 。暗号資産市場全体への関心が戻る局面でも、まず買われるのはビットコイン、という構図が改めて示された形だ。
今回の6週連続流入を読み解くうえで、繰り返し出てくる材料は大きく3つある。ETFを通じた機関投資家のアクセス改善、規制面の見通し改善、そしてリスク資産を買い戻す投資家心理の回復だ。
CoinShares関連の調査報道では、ETFの普及と規制の明確化が機関投資家のビットコイン需要を支える主な要因として挙げられた。一方で、コンプライアンス上の課題や不確実性は残っているとも指摘されている 。
同調査では、運用資産合計1.3兆ドルを管理する26の機関投資家のうち、32%がすでにビットコインを保有し、25%がEthereumに配分していると報じられた 。もっとも、暗号資産への配分比率はなお約1%にとどまるとされ、機関投資家が一気に大きくポートフォリオを組み替えているというより、慎重にエクスポージャーを積み増している段階と見るのが自然だ
。
5月初旬のスポット・ビットコインETFへの資金流入も、ビットコイン優位を説明する材料になっている。CoinShares関連の報道では、スポットBTC ETFに週間で約10億ドルの純流入があったとされる 。
同じ連続流入の前半では、価格とセンチメントの改善も大きかった。CoinSharesの4月20日レポートでは、停戦期待やリスク選好の改善と重なる形で、ビットコインが一時7万6,000ドルを突破し、デジタル資産投資商品に14億ドルが流入したと報告された 。この週もビットコインが11億1,600万ドルで先導し、Ethereumにも3億2,800万ドルが入った
。
翌週のCoinSharesデータに関する報道でも、デジタル資産ファンドは12億ドルを集め、4週連続のプラスとなった。ここでもビットコインが9億3,300万ドルで最大、Ethereumは1億9,200万ドルだった 。リスクを取りに行く流れが戻ったとき、最初に、そして最も大きく資金が向かう先はビットコインだったことが分かる。
5月11日の資金フロー報道では、CLARITY法案をめぐるセンチメント改善も6週目の回復要因として言及された 。ただし、8億5,790万ドルのうちどれだけが政策期待によるものか、ETF需要、価格上昇、広い意味でのリスク選好の回復とどの程度分けられるかは、利用可能な報道だけでは示されていない
。
したがって、政策ニュースは重要な追い風の一つではあるが、唯一の説明と見るより、複数の材料が重なった中のセンチメント要因として捉える方が妥当だ。
「6週連続」と聞くと右肩上がりの安定した資金流入を想像しがちだが、週ごとの数字は大きく振れている。
投資家の選好を見ると、ビットコインが中核であることは変わっていない。CointelegraphによるCoinShares調査の要約では、ビットコインが配分先として引き続き優位にあるとされ、CoinSharesのリサーチ責任者ジェームズ・バターフィル氏は、ビットコインを最も説得力のある成長見通しを持つデジタル資産と位置づけたと報じられている 。
Ethereumは現時点で第2の受け皿だが、流れはビットコインほど安定していない。4月20日レポートでは3億2,800万ドル、4月27日報道では1億9,200万ドルの流入を記録した一方、5月5日レポートでは8,160万ドルの流出に転じ、その後5月11日集計で7,710万ドルの流入に戻った 。
SolanaとXRPは、暗号資産全体の流れを主導しているというより、選別的なアルトコイン資金の受け皿と見るのが近い。直近週ではSolanaが4,760万ドル、XRPが3,960万ドルを集めた 。一方、連続流入の序盤ではXRPが4月7日のポジティブなセンチメントを主導し、Solanaの資金フローは週によってまちまちだった
。
ただし、資金の行き先はまだかなり集中している。ビットコインが圧倒的な1位、Ethereumは大きく離れた2位、SolanaとXRPは小さいながらも存在感のある受け皿というのが、今回の6週目の資金フローから見える構図だ 。