つまり指数の見た目ほど市場全体が強いわけではなく、テクノロジー以外の多くの分野では
といった問題が続いている。
AIは現在、世界のテクノロジー投資の中心テーマになっている。
大規模AIモデルやデータセンターには、
など大量の高性能チップが必要だ。これらの供給を実質的に担っているのが、TSMCやサムスン、SKハイニックスといったアジア企業である。
そのため、AI投資が拡大するほど、これら企業は世界のテクノロジー供給網の中心的存在となり、同時に新興国株指数の動きにも大きな影響を与えるようになっている。
一方で、新興国のマクロ環境はむしろ厳しくなっている。
原油高は新興国に対して均等に影響するわけではない。
恩恵を受ける国(資源輸出国)
打撃を受ける国(資源輸入国)
つまり同じ原油ショックでも、新興国の間で経済への影響が大きく分かれる構造になっている。
原油価格の上昇は、エネルギーコストだけでなく
インフレが続けば、中央銀行は
といった対応を迫られる可能性がある。これは住宅市場や消費、国内株式にとって重荷になる。
さらに問題なのが世界的な債券利回りの上昇だ。
主要国の金利が上がると、
株式市場が好調な一方で、新興国の経済成長見通しはむしろ弱まっている。
国際通貨基金(IMF)は2026年の新興国・途上国の成長率予測を約3.9%へ下方修正した。理由として挙げられているのが
つまり現在の株式ラリーは、新興国経済全体の改善というよりAI投資サイクルの恩恵によって支えられている側面が強い。
今後、新興国株の行方を左右するポイントはいくつかある。
金融政策リスク
インフレが高止まりすれば、世界の中央銀行は金利を高く維持せざるを得ない。
通貨・資金調達リスク
世界の金利上昇はドル高を招き、新興国の企業や政府の資金調達コストを押し上げる。
2026年の新興国株ラリーは、広範な経済回復というよりもAI半導体ブームが牽引する特殊な上昇と言える。
TSMC、サムスン、SKハイニックスといった企業が指数を押し上げている一方で、多くの新興国は原油高やインフレ、金利上昇といった課題に直面している。
このラリーが続くかどうかは、AI関連半導体の収益成長が続くか、そしてエネルギー価格や世界の金利が落ち着くかに大きく左右されそうだ。
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