このデザインはiPhoneだけでなく、次のプラットフォームにも広がっている。
Appleのソフトウェア全体にまたがるため、ここ10年以上で最大級のビジュアル刷新とも言われている。
Liquid Glassの主な特徴は次の通り。
Appleはこれにより、アプリやシステム操作をよりダイナミックで表現力のある体験にすることを狙っている。
ADC Awardsは、ニューヨークのクリエイティブ団体 The One Club for Creativity が主催する国際的なデザイン賞。広告、デザイン、デジタル体験などの分野で優れた作品を表彰する。
受賞者には以下の賞が与えられる。
この中でも Gold Cubeは最上位クラスの評価であり、世界中のデザイン専門家による審査で選ばれる。
2026年のADC Awardsでは、Liquid Glassが Interactive / UX / UI部門でGold Cubeを獲得。Appleはこのほかにも複数の賞を受賞した。
つまり今回の評価は、「使いやすさ」よりも デザインシステムとしての創造性や完成度に焦点を当てたものといえる。
Liquid Glassは、2025年のWWDCで初めて公開されて以来、かなり異なる反応を引き起こした。
多くのデザイナーは、この刷新をAppleのUI思想の大胆な進化として評価した。複数のOSにまたがる統一されたデザイン言語、動きや光の表現、レイヤー構造などが評価されたポイントだ。
規模感としては、2013年にiOS 7でフラットデザインへ移行したときに匹敵する変化と見る人もいる。
一方、日常的にデバイスを使うユーザーの評価はより実用的だった。
主な不満として挙がったのは次のような点だ。
こうした理由から、「見た目を優先しすぎて実用性が落ちている」という批判が広がった。
Appleはユーザーの反応を受け、iOS 26の開発者向けベータ期間中に調整を行っている。
報告によると、後期ベータでは次の変更が加えられた。
初期ビルドでは透明度が高すぎて読みづらいという問題があり、Appleはそれを緩和したとされる。
また正式リリース前にも数か月にわたって細かい調整が続けられ、Appleにとって近年でも特に野心的なUI刷新だったことがうかがえる。
今回のGold Cube受賞は、AppleがLiquid Glassの方向性を撤回する可能性が低いことを示しているとも言える。
むしろ今後は次のような進化が予想されている。
実際、Appleのデベロッパー向け資料では、すでにLiquid Glassスタイルのナビゲーションやボタンを採用したアプリの事例が紹介されている。
Liquid Glassの議論は、テクノロジー製品でよく見られる構図を象徴している。
新しいビジュアル表現やデザイン思想は、クリエイティブの観点では評価されても、日常の使いやすさとは衝突することがある。多くの場合、成功するデザインはその後のアップデートで実用性と美しさのバランスを取りながら成熟していく。
AppleのLiquid Glassも、まさにその「進化の途中」にあるデザインと言えるのかもしれない。