報道によると、作戦で拘束されたのは約430人。その後、ベン=グヴィル氏がSNSに投稿した動画では、拘束された活動家が手を縛られた状態でひざまずいている様子が映り、同氏は「イスラエルへようこそ」といったコメントを添えていた。
この映像は急速に拡散し、国際的な批判の引き金となった。
欧州では政治指導者や議員から厳しい反応が相次いだ。欧州理事会のアントニオ・コスタ議長は、動画に映る扱いについて「本当に愕然とした」と述べた。
欧州議会の議員らの一部も、拘束者への扱いは人道規範に反すると批判し、対応措置を求めた。EUレベルでの制裁を検討すべきだという声も出ている。
イタリアのアントニオ・タヤーニ外相は、EUがベン=グヴィル氏に対する制裁を検討するよう正式に求めたと明らかにし、活動家が「嫌がらせや屈辱的な扱い」を受けたと非難した。
外交的な反発は声明だけにとどまらなかった。
報道によると、少なくとも11カ国がイスラエルの大使や外交代表を外務省に呼び出し、動画や拘束者の扱いについて抗議した。
対象には複数の欧州諸国やカナダなどが含まれ、政府は説明を求めるとともに強い遺憾の意を伝えたとされる。
フランス政府もイスラエル大使を呼び出し、ベン=グヴィル氏の行動を「容認できない」と批判した。
特に強い反応を示した国の一つがポーランドだった。
同国の外務省はワルシャワのイスラエル臨時代理大使を呼び出し、船団に参加していたポーランド人を含む活動家の拘束について説明を求め、釈放を要求した。
さらにポーランド政府は、今回の動画や対応を理由にベン=グヴィル氏の入国禁止措置を求めていると報じられている。
外交的な緊張が高まるなか、イスラエルは拘束していた活動家の国外退去手続きを開始した。
人権団体アダラ(Adalah)によると、フロティラに参加していた活動家は拘束後に釈放され、イスラエル南部のラモン空港などから出国手続きが進められたという。
結果として、約430人の参加者は国外退去の対象となったと報じられている。
今回の騒動は、ガザへ向かう支援船団の阻止というもともと政治的に敏感な問題に加え、閣僚自らが拘束者を嘲笑する動画を公開したことで一気に国際問題へ発展した。
その結果、欧州を中心に抗議声明や外交官の呼び出し、制裁議論、入国禁止の検討といった動きが相次ぎ、政治指導者のSNS投稿が国際外交に直結する時代を改めて示す出来事となった。