最終弁論では、双方が相手の証言の信頼性を強く攻撃した。
マスク側は、OpenAIの経営陣が当初の意図を誤って伝え、非営利プロジェクトを利益追求の企業へと変えたと主張。アルトマンの証言の信頼性を疑問視し、「安全で公開されたAIを人類の利益のために開発する」という約束から逸脱したと訴えた。
OpenAI創業期の会話や意思決定をどう解釈するかが争点となっているため、陪審員は双方の証言の信頼性を慎重に比較する必要がある。
マスクは、OpenAIの初期に約3800万ドルを拠出したとされ、その背景には「人類の利益のためのAI」を開発する非営利組織であるという理解があったと主張している。後に営利志向の構造へ移ったことは、その約束を破るものだという立場だ。
今回の裁判の結果は、当事者だけでなくAI業界全体に影響する可能性がある。
もしマスク側が勝訴すれば、OpenAIの将来の企業計画が複雑化する可能性があり、非営利ミッションから始まった組織に投資する際、投資家がより慎重になるかもしれない。また裁判所が「慈善信託」がテクノロジー研究機関にどう適用されるかを明確にする可能性もある。
逆にOpenAIが勝てば、最先端AIの開発には柔軟な組織モデルが必要だという主張が強まる可能性がある。つまり、公共的な目的を掲げて始まった組織でも、巨額の研究資金を集めるために営利的な仕組みを取り入れることが正当化されるという考え方だ。
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