特に、AI研究や計算インフラなどを巡る大型案件が全体の調達額を押し上げた。近年、AI関連企業への投資は欧州でも急速に拡大しており、今回の週次データでもその傾向がはっきりと表れている。
最大の案件は、AI創薬企業Isomorphic Labsの21億ドルの資金調達だった。Google DeepMindからスピンアウトした同社は、人工知能を活用して新薬候補の発見を加速する技術を開発しており、AIとヘルステックの両分野を象徴する投資となった。
その他の主な資金調達には次のようなものがある。
これらの案件から、投資家が特に注目しているテーマが
といった分野であることが見て取れる。
資金調達だけでなく、欧州では10件以上のエグジットや買収案件も確認された。
代表的な例として、
詳細が公開されていない取引も多いものの、欧州スタートアップ市場では資金調達と同時に統合・買収も活発であることがうかがえる。
先週、最も多くの資金を集めた分野は次の3つだった。
ヘルステックが首位になった背景には、Isomorphic Labsの巨大ラウンドがある。AI分野では、チップ開発やAIインフラなど基盤技術への投資が目立った。クラウド分野も、AIサービスを支える計算インフラ需要の拡大を背景に資金が流入している。
資金調達額を国別で見ると、英国が突出していた。
英国の数字が突出した背景には、Isomorphic Labsをはじめ、AIインフラや半導体関連など大型案件が集中したことがある。フランスは安定したスタートアップ投資を維持し、トルコも欧州テックエコシステムの一部として存在感を示した。
今回の週次データから、欧州テック投資のいくつかの流れが改めて確認できる。
巨大ラウンドが市場全体を押し上げた形ではあるものの、AI主導の研究開発とインフラ整備が、欧州ベンチャー投資の中心テーマになりつつあることを示す1週間だった。