イスラエル関係者によれば、この会談は非常に厳しいものになり、ある情報筋は会談後のネタニヤフ首相について「極めて怒り、激しく動揺していた」と表現した。
議論されているのは最終的な和平条約ではなく、まず戦闘を止めて外交交渉を始めるための暫定的な枠組みだ。
主な要素は次の通りとされる。
これらの枠組みは、複数の地域仲介国によって調整が進められている。報道ではカタールとパキスタンが中心的な役割を担い、サウジアラビア、トルコ、エジプトなども協議に関与しているとされる。
パキスタンはまた、ワシントンとテヘランの間でメッセージを伝える外交チャネルとしても機能していると報じられている。
対立の核心は「外交を優先するか、軍事圧力を維持するか」という戦略の違いだ。
トランプ大統領は、仲介国が外交案をまとめつつあることをネタニヤフ首相に伝え、米国としてもその可能性を検討していると説明したとされる。一方、ネタニヤフ首相はこの方針に強く反対したという。
この違いは次のような戦略的な視点の差を反映している。
Axiosはこの会談を「困難な議論だった」と報じている。
トランプ政権が外交の選択肢を検討している背景には、軍事・経済の両面の圧力がある。
戦争は約10週間続いており、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の混乱が石油価格の上昇や地域の緊張拡大を引き起こしている。
こうした状況の中、トランプ大統領は仲介国から新たな提案が届いた後、予定されていた対イラン攻撃をいったん延期し、交渉の余地を残したとされる。
ただし米国の立場はまだ固まっているわけではない。トランプ氏は以前、イラン側の回答を「完全に受け入れられない」と批判しており、条件次第では軍事行動も排除していない。
報道によると、イランは交渉に進む条件としていくつかの要求を提示している。
主な内容は次の通り。
こうした要求は仲介国を通じて米国側に伝えられたと報じられている。
またイランは、地域全体での戦闘終結とも交渉を結びつけているとされる。
交渉の大きな焦点の一つがホルムズ海峡だ。ここは世界の原油輸送の重要なルートであり、湾岸地域からの石油の多くがこの海峡を通過する。
現在の戦争によって航行が混乱し、エネルギー市場に大きな影響が出ている。
そのため交渉では次のような問題も議題になる可能性がある。
今回のトランプ氏とネタニヤフ首相の対立は、イラン戦争をどのように終わらせるかをめぐるより大きな戦略的分裂を象徴している。
イスラエルは、イランの軍事能力や核開発能力がより強く制限されるまで軍事圧力を維持すべきだと考えている。一方で米国は、まず緊張を緩和し、その後に核問題など最も難しい課題を交渉で扱うという外交ルートも検討しているようだ。
現時点でこの和平枠組みはまだ草案段階にすぎず、米国・イスラエル・イランのいずれも正式に合意してはいない。
ただ一つ明らかなのは、外交か軍事かという選択が、戦争の次の局面を左右する大きな争点になっているという点だ。