5秒ペナルティ自体は、レースを壊滅させるほどのものではない。だが、真の悲劇はこの後、メルセデスのピットウォールで起こった。
チーム代表のトト・ヴォルフは、この致命的なミスが内部の「混乱」によるものであり、完全にチーム側の責任であることを認めている 。所定のタイミングでペナルティを消化しなかった場合、競技規約に従い、罰則はF1で最も重い制裁の一つである「ドライブスルーペナルティ」へと格上げされる
。
これによりラッセルは、減速してピットレーンを通過することを余儀なくされ、表彰台争いから最後尾へと転落。彼のレースは事実上、ここで終わった。ラッセルは13位でフィニッシュし、今季初めて2戦連続ノーポイントに終わった 。
ラッセルのレースが崩壊する一方で、彼のルーキーチームメイトは完璧な走りを披露した。キミ・アントネッリはポールポジションから一度も首位を譲らず、2度のセーフティカー導入と、路面破損による37分間の赤旗中断を乗り越えて優勝 。レースはこの日2度目のスタンディングスタートで再開されたが、アントネッリはサント・デボーテのコーナーでルイス・ハミルトンを抑え込み、6.271秒差でフィニッシュした
。
この勝利により、アントネッリはモナコグランプリ史上最年少ウィナーとなり、開幕から6戦6勝(オーストラリア、中国、日本、マイアミ、カナダ、モナコ)という完璧な2026年シーズンの記録をさらに伸ばした 。
| 順位 | ドライバー | チーム | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 156 |
| 2 | ルイス・ハミルトン | フェラーリ | 90 |
| 3 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 88 |
| 4 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 75 |
| 5 | オスカー・ピアストリ | マクラーレン | 60 |
ラッセルはチームメイトのアントネッリに68ポイントの大差をつけられ、ハミルトンにもランキングで先行を許した 。メルセデスのコンストラクターズ選手権でのリードは依然として盤石だが、チーム内タイトル争いはシーズン折り返しを目前に、完全にルーキーの独擅場となりつつある。
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