2026年11月5日、ビットコインは7万6,000ドルを下回り、7週間ぶりの安値を付けた。下落は暗号資産だけの材料で起きたというより、テクノロジー株を中心とする幅広いリスク資産の売りに巻き込まれた形だ。前日に見せた選挙後の反発は消え、レバレッジ取引の強制清算や、暗号資産業界に残る不安も重なった。
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相場の流れを決めたテクノロジー株安
ブルームバーグによると、11月5日のナスダック100は6.4%下落し、S&P500も4.4%安となった。特に半導体株が売られ、業績見通しへの失望に加え、民主党が議会の両院を制したことでAI業界への監督が強まるのではないかとの懸念が広がった。
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こうした規制強化やデータセンター拡大を巡る見方は、市場参加者の懸念や予想であり、すでに決まった規制ではない。木曜日の相場では、AI関連株に限らず、テクノロジー株やほかのリスク資産が広く売られていた。
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そのため、ビットコインの下落を暗号資産固有のニュースだけで説明するのは難しい。ビットコインは水曜日に一時4.2%上昇し、8万1,000ドルを少し超えたものの、翌日は市場全体のリスク回避の流れに押されて反落した。水曜日の上昇については、ショートポジションの買い戻しが一部を支えたとの報道もあるが、反発は長続きしなかった。
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強制清算が下げを増幅
価格が下がるなか、暗号資産デリバティブ市場では、レバレッジをかけたポジションが強制的に決済され、売り圧力が増した。ある報道では、24時間の清算額は10億9,000万ドルで、約21万1,000人のトレーダーに影響したとされる。別の集計では、4時間の清算額が約8億7,800万ドルで、そのうち7億9,800万ドルが買い持ち(ロング)だった。対象時間は異なるが、強気の賭けが大きく巻き戻されたことを示している。
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暗号資産市場には、以前から業界特有の不安もあった。前週にはバイナンスで63億ドル規模のセキュリティ侵害が報じられ、暗号資産価格が下落。取引所は出金を一時停止した。こうした出来事も市場の不安定さを増す背景にはなったが、11月5日の急落を直接引き起こした要因として報じられたのは、主にテクノロジー株の売りだった。
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暗号資産関連株もそろって下落
デジタル資産と関わりの深い上場企業にも売りが広がった。市場報道によると、コインベースとストラテジーはそれぞれ約10%下落し、サークルは約12%安となった。ロビンフッドも、ある報道では約10%下げた。ビットコインだけでなく、関連企業の株式にも市場全体の下落が及んだ。
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企業業績を巡る懸念も、セクターの株価を支える力を弱めた可能性がある。コインベースの第3四半期売上高は約12億2,000万ドル、純利益は約7億1,870万ドルだった。ただし純利益のうち約7億1,500万ドルは、投資目的で保有する暗号資産の評価益によるものだった。見出し上の利益だけでは、継続的な事業の強さを判断しにくい。
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サークル株は、決算が市場予想を上回り、アナリストの投資判断引き上げもあったにもかかわらず下落した。報道によると、同社の四半期売上高8億6,500万ドルのうち1億8,200万ドルは、ARCトークンの一度限りの先行販売によるものだった。個別の好材料があっても、暗号資産関連株が広く売られる局面では、株価を支えきれなかった。
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今回の下落から読み取れること
今回の値動きが示したのは、成長期待の大きいテクノロジー株が売られると、投資家がリスクを減らす流れが暗号資産市場にも広がり得るということだ。下落の背景には、テクノロジー株全般の弱さ、AIを巡る見通しや政策環境への懸念、そして暗号資産市場でのレバレッジ解消が重なっていた。単一の材料だけで説明できる動きではない。
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バイナンスのセキュリティ侵害や、企業の決算内容をどう評価するかも相場の背景にはある。ただし、それらを11月5日の主因と取り違えるべきではない。また、一日の株価下落だけで、今後のビットコインや暗号資産関連株の方向性が決まるわけでもない。確認できるのは、リスク回避が強まった日に、暗号資産と関連株もテクノロジー株と同じ売りの波にさらされたという点だ。
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