SamsungがNVIDIA向けのカスタム高帯域幅メモリー「NVHBM」のベースダイに、TSMCの3nmプロセスを使う――。報道が事実なら、部品を自社で一貫生産するSamsungの従来モデルから外れる動きだ。ただし、対象はNVIDIA向けの製品に限られるとみられ、HBM事業全体で内製を取りやめることを示すものではない。各社は、報じられた取り決めを公式には確認していない。
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NVIDIAが求めたとされる「共通仕様」
業界関係者の話として伝えられた内容によると、NVIDIAはNVHBMを供給するSamsung、SK hynix、Micronに、ベースダイではTSMCの3nmプロセスを、積層するメモリダイでは第6世代の1c DRAMを採用するよう求めた。Samsungは社内で検討したうえで、この要請を受け入れたと報じられている。
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ここでいうベースダイは、HBMの積層構造の最下部にあるロジック部品。その上に重なるコアダイが、データを記憶するメモリー層だ。工程の仕様を共通化すれば、NVIDIAが複数社の製品を設計に組み込む際の検証をそろえやすくなる可能性がある。ただし、同じ工程を使っても各社の完成品が同一になるわけではなく、要請の詳細が各社から個別に確認されたわけでもない。
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「一貫生産」を手放すのはNVHBM向けの一部
Samsungのターンキー方式は、HBMのメモリダイだけでなく、ロジックを担うベースダイも自社で製造できる点に強みがある。報道されたNVHBMの案では、ベースダイの製造にTSMCの工程を用いる一方、Samsungはメモリー供給元として関わることになる。つまり、手放すのはこの製品のベースダイ製造であり、HBM事業全体ではない。
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報道では、Samsungは標準HBM向けのベースダイを引き続き自社で製造するとされている。今回の動きは、垂直統合から広く撤退するというより、NVIDIAの仕様に合わせた限定的な判断と見るのが自然だ。
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NVHBMではベースダイの役割が大きい
報道によれば、NVHBMではメモリーコントローラーをプロセッサー側のダイからHBMのベースダイへ移している。ベースダイは単なる積層メモリーの土台ではなく、機能を担うロジック部品となる。
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NVIDIAは、標準的なHBM4Eと比べ、NVHBMでメモリー帯域幅を最大30%高め、HBMの消費電力を15%抑えられると説明している。これは製品について示された性能上の主張であり、あらゆるシステムで同じ効果が得られると保証するものではない。
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こうした設計を踏まえると、ベースダイの製造工程が今回の報道で焦点となる理由も見えてくる。一方で、現時点で伝えられているのは要請と合意に関する報道であり、具体的な性能や量産結果を示す公開の技術資料が確認されたわけではない。
報道で分かること、まだ分からないこと
この動きが持つ意味は、NVIDIAがカスタム製品の製造仕様を通じて、競合するメモリーメーカーの工程選択に影響を与える可能性があることだ。Samsungにとっては、NVHBMのベースダイを自社で製造する裁量を一部譲る代わりに、NVIDIAが求める仕様に合わせる判断となる。
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ただし、Reutersが伝えたのはソウル経済新聞の報道であり、別の報道では具体的な製造取り決めについて各社が確認していないとされる。
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35 歩留まりの比較、Samsung独自プロセスへの切り替え案、TSMCの供給能力の詳細などは、ここで確認できる情報だけから確定事項として扱うべきではない。
現時点での要点は、Samsungのターンキー方式が不要になるのではなく、製品ごとに柔軟に使い分けられる可能性があることだ。NVHBMではNVIDIAの仕様が優先される一方、SamsungはほかのHBM製品で自社製造を続けると報じられている。