Binanceからの大口XRP出金が5年ぶりの低水準に落ち込んだ一方、追跡対象の取引所には大量のXRPが流入しています。買い支えが弱まっているのでは、との懸念につながる組み合わせですが、これだけで大口投資家の売却や、XRPのさらなる下落が確定したとは言えません。
Binanceからの出金額が示すこと
CryptoQuantのアナリスト、Darkfostによると、Binanceからの大口XRP出金額の90日移動平均は4,970万ドルとなり、2021年10月以来の低水準を記録しました。2025年2月には同じ指標が約35億ドルに達しており、ピークからの下落率は約98.6%です。
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暗号資産取引所から外部ウォレットへの大口出金は、クジラと呼ばれる大口保有者の蓄積を推し量る材料として使われます。この見方に立てば、2025年2月のピーク時に比べ、Binanceから外部へ移される大口XRPは大幅に減ったことになります。
ただし、これはBinanceからの出金を見た指標です。別の取引所での購入や、取引所から出金されないまま保有されるXRPなど、市場全体の大口買いを網羅しているわけではありません。したがって、出金額の減少をそのまま「大口投資家全体の買いが同じ割合で減った」と解釈することはできません。
取引所への入金増加は警戒材料か
別のCryptoQuantの指標では、10月19日までの30日間に、追跡対象の取引所へ合計60億5,000万XRPが入金されました。3月以降で最も多く、8月中旬と比べると約2倍です。このうちBinanceへの入金は24億6,000万XRPで、全体の約40.7%を占めました。
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この期間、XRP価格は約1ドルから一時1.70ドル近くまで上昇した後、反落しました。また、10月19日までの10月の下落率は12.5%と報じられています。
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4 大口出金が低水準にあるなかで取引所への入金が増えたことは、取引所で売買できる状態にあるXRPが増え、観測できる大口の買い需要が弱まっている可能性を意識させます。
しかし、取引所への入金は売却の証拠ではありません。取引所間の移動や保管先の変更、取引・流動性確保などの目的もあり得ます。オンチェーン上の移動だけでは、保有者の意図までは分かりません。
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また、2つの指標は単純に差し引けません。入金データは複数の追跡対象取引所に入ったXRPの30日間の合計である一方、出金データはBinanceからの大口出金をドル換算した90日平均です。期間も単位も対象範囲も異なります。
大口投資家が戻るには、さらに下落が必要?
今回の出金データだけでは判断できません。分かるのは、Binanceからの大口出金が異例の低水準にあることまでで、大口投資家がどの価格で再び買うかは示されていません。XRPが過去の安値圏まで下がることが、買いの再開に必要だと裏付ける情報もありません。
「底堅さ」をどう測るかにも注意が必要です。10月19日時点のある報道では、年初来のXRP下落率は29.6%で、ビットコインの6.8%を上回っていました。過去のXRP安値を下回っていないことと、ビットコインに対して相対的に強いことは別の話です。
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価格のピークについても、時点を分けて見る必要があります。大口出金がピークだった2025年2月ごろ、XRP価格は約3.30ドルと報じられています。一方、別の報道が示す2025年7月の過去最高値は3.65ドルです。
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資金フローを読み過ぎないために
取引所への入金は、売却に使える状態のトークンが増えた可能性を示すことはありますが、入金だけで売却が確認できるわけではありません。同様に、取引所からの出金は蓄積と整合する動きですが、新たな購入や長期保有を確定するものではありません。
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さらに、出金指標はBinanceに限られ、ドル換算でもあります。他の取引所での買いや、購入後も取引所内に置かれた資産は捉えられません。XRPの価格が下がれば、トークンの数量が同じでもドル換算の出金額は小さくなる可能性があります。
現時点で言えるのは、Binanceからの大口出金が大きく減る一方、別の指標では追跡対象の取引所への入金が増えているということです。見える範囲での蓄積が弱まり、取引所側で売買可能な供給が増えている可能性には注意が必要です。しかし、この組み合わせだけでは、大口投資家による売却、売りの一巡、相場反転、さらなる下落のいずれも確認できません。