4月の部分停止では、ChatGPTの12コンポーネントとCodexの1コンポーネントが影響を受けましたが 、今回の5月27〜28日のインシデントは、より限定的なものでした。独立系監視プラットフォーム「Pagerly」は、OpenAIの1つ以上のコンポーネントで問題が発生していることを示していました
。
また、「StatusGator」のような別の監視サービスでは、24時間以内に22件のユーザーからの障害報告が寄せられ、ダッシュボード上でOpenAI APIの問題が最終的に解決されたことを確認しています 。
主要な遅延問題が解決した後も、OpenAIのステータスページにはCodexのコンテキスト圧縮が予想より遅い問題や、Android版ChatGPT Enterpriseでのワークスペース切り替え時の問題が継続して表示されていました 。これらが根本原因と直接関係していたかどうかは、公開記録からは明らかになっていません。
すべての独立系モニターで分単位の詳細な解決経過が記録されているわけではありませんが、以下の一連の流れは情報源から検証可能です。
遅延問題が解決されつつあった5月28日、OpenAIの公開API変更履歴には、ChatGPTで現在使用されている最新のInstantモデルを指す新しいchat-latestスナップショットが発表されました。この中で、プロダクションでのAPI利用にはGPT-5.5を推奨するとしています 。
ここで注意すべきは、これはGPT-5.5 Instantの最初のリリースではないということです。GPT-5.5 InstantがGPT-5.3 Instantに代わってChatGPTのデフォルトモデルになったのは、これより数週間前の5月5日です 。したがって、5月28日の変更履歴のエントリは、新しいモデルのデプロイというよりは、定期的なスナップショットの更新を表しています。
提供されたいかなる情報源においても、chat-latestの変更と遅延インシデントを結びつける因果関係は確認されていません。これら2つの出来事が近接して発生したため、ユーザーの間では憶測を呼びましたが、公開記録上は、タイミングが重なった別々の活動として扱われています。
今回の5月の遅延問題は、孤立した出来事ではありません。2026年はOpenAIのサービス信頼性にとって、非常に波乱に富んだ年となっています。過去のインシデントを振り返ると、エスカレートし、多様化する障害のパターンが見えてきます。
障害履歴を追跡する「apistatuscheck.com」によると、2026年2月だけで21件のインシデントがOpenAIで記録されました 。「Liputan6」や「9to5Mac」などの監視サービスは、2月3日に大規模なChatGPT障害が発生し、ログアウト状態のユーザー、ログイン機能、コンテンツの読み込み、「再試行」ボタンに影響が出たと報じています
。この時、「Downdetector」はユーザー報告が数十件から13,000件以上に急増するのを記録しました
。
4月20日には、OpenAIはログイン、音声モード、検索機能を含むChatGPTの12コンポーネントとCodexの1コンポーネントに影響する部分停止を経験しました 。「Downdetector」はこの停止で、英国で7,600件以上、米国で1,700件以上の報告を記録しています
。
OpenAIの公式ステータスページは、2026年3月11日に発生した別のCodexのパフォーマンス低下インシデントを記録しています。この時は、復旧策に数時間を要し、ユーザーからの報告が再び増加したため、再調査が必要になりました 。これは5月の遅延とは別個の出来事ですが、Codexの信頼性が2026年を通じて繰り返しテーマになっていることを示しています。
2月や4月の全面的なサービス停止と比較すると、5月27〜28日の出来事は、より外科的なものでした。完全にアクセス不能になるというよりは、主に高い遅延が発生したのです。とはいえ、範囲や解決プロセスがそれぞれ異なり、根本原因の分析も公にされないままインシデントが積み重なっている状況は、OpenAIがインフラを拡張する中で、システム的な成長痛に直面していることを示唆しています。
2026年5月下旬時点での最新情報によると、OpenAIは5月27〜28日に発生した高遅延の具体的な根本原因を公にしていません。同社は問題を認め、数時間以内に解決しましたが、Codexの圧縮速度低下が継続していたことから、バックエンドの一部では課題が残っていたと考えられます。chat-latestアップデートの偶発的なタイミングは、公式な技術的関連性が示されるまでは、あくまで「偶然」の一言に尽きます。今のところ、このインシデントは、AI業界で最も注目されるプラットフォームにとって、信頼性が厳しく見守られる指標となった一年における、もう一つのデータポイントとして記録されるものです。
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