トランプ氏自身も、ライ氏の釈放については楽観視していないとの見方を示した。
金明日氏は、北京にあるプロテスタント教会 「錫安教会(Zion Church)」 の創設者として知られる。中国政府が公認する宗教団体の枠外で活動する教会は一般に「家庭教会(ハウスチャーチ)」と呼ばれる。
こうした未登録のキリスト教団体に対して、中国当局は近年取り締まりを強めている。外国政府や人権団体は、宗教活動を国家管理の枠内に置こうとする広範な政策の一環だと批判している。
特に錫安教会は中国でも規模の大きい家庭教会の一つとされており、金氏の拘束は中国の宗教の自由をめぐる象徴的な事件として国際的に注視されている。
一方、香港の実業家でメディア創業者の ジミー・ライ(78) 氏は、現在香港の国家安全保障関連の法制度の下で収監されている。
ライ氏は民主派新聞 「アップル・デイリー(Apple Daily)」 の創業者として知られ、中国政府に批判的な立場を取ってきた人物だ。2026年2月、扇動や外国勢力との共謀に関する罪などで 懲役20年 の判決を受けた。
支持者や人権団体は、この裁判がジャーナリズムや政治的批判を犯罪化していると批判している。一方、香港当局はこの事件は国家安全保障に関する問題であり、報道の自由とは無関係だと主張している。
トランプ氏の発言が示すのは、2つの事件が中国にとって異なる政治的意味を持っている可能性だ。
金明日牧師の事件は、中国本土における宗教活動と国家管理の関係という問題に関わる。一方でジミー・ライ氏の事件は、香港の自治、政治的反対運動、そして報道の自由という、より広い政治・外交問題の中心にある。
そのため、トランプ氏の説明では、中国側は牧師のケースについては外交的な議論の余地を残している可能性がある一方、ライ氏の事件は北京にとってはるかに政治的に敏感な問題となっているとみられる。