タスクの作成は、普段ChatGPTと会話するのと同じぐらい簡単です。日本語を含む自然言語で「毎朝8時に今日の天気と主要ニュースを教えて」「毎週金曜の夕方にプロジェクト進捗をまとめて」「このウェブサイトに変更があったら知らせて」と伝えるだけで、AIが自律的に動き始めます 。
タスクは一度きりのリマインダーにも、定期的な繰り返し実行にも対応しています。実行タイミングは「午前中」「午後」「夕方」といった大まかな時間帯でも、特定の時刻でも指定可能です。また、ウェブ監視タスクでは、AIがウェブ検索を行い、あなたに代わって指定した情報の変化をチェックします 。これまでのように、別の専用モデルに手動で切り替えたり、深いメニューを辿ったりする必要はなく、中核機能として統合されました。
この機能が初めて登場したのは、2025年1月14日のベータ版でした。当時はPlus、Pro、Teamユーザーのみが対象で、手動で「GPT-4o with scheduled tasks」モデルを選択し、最大10個までしかタスクを設定できないという制約がありました 。一元管理する画面もなく、動作の安定性もまだらでした。
その後、OpenAIは2025年から2026年にかけて、ChatGPTをよりプロアクティブな存在にする取り組みを加速させます。2025年9月にはProユーザー向けの先行機能としてPulseが登場し、早朝にブリーフィングを配信する形を試験的に導入しました 。そして2026年初頭、アプリケーション部門CEOのフィジ・シモが「2026年の目標は、ChatGPTをユーザーの文脈を記憶し、求めずとも行動する『真のパーソナル・スーパーアシスタント』に進化させることだ」と公言し、方向性を明確に打ち出しました
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技術基盤も着実に進化しています。2025年4月には、コーディング、数学、視覚的タスク処理において高速かつコスト効率の高い推論を実現するo3およびo4-miniモデルがリリースされました 。今回のスケジュール機能の安定性と速度の向上は、これら最新の推論エンジンに支えられています。
スケジュールタスクは単なる便利機能ではありません。OpenAIが計画する**「スーパーアプリ」への大規模刷新**の、プロアクティブな行動基盤なのです。
2026年前半には、同社がChatGPT、コーディングツール「Codex」、ウェブブラウザ「Atlas」を単一のデスクトップアプリケーションに統合する計画が複数のメディアで報じられました 。その狙いは、推定9億人のユーザーを、特に有料のCodexへと導き、将来のIPOを見据えた収益を強化することにあります
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2026年6月の声明で、OpenAIのコア製品・プラットフォーム責任者であるティボー・ソティオーは、「ユーザーがすべてを一つの体験の中で完結させられる製品」を目指していると語っています 。OpenAI自身のエンタープライズ戦略ページでも、この構想を「従業員が日々の業務を遂行するための、フロンティアAIが全てのエージェントを統括する統一AIスーパーアプリ」と表現しています
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この文脈において、スケジュールタスクは、ChatGPTをユーザーの一日の能動的な参加者へと変える役割を担います。指示を待つ受動的な存在から、自らリマインダーを送り、状況を監視し、定期レポートを配信する「行動するAI」への転換です。Pulseの統合とScheduledページの新設は、OpenAIがプロアクティブな機能を、単一の統合タスクエンジンというアーキテクチャに一本化するという明確な意思表明といえるでしょう。
今回の2026年6月のアップデートにより、スケジュールタスク機能は任意のベータ版から、ChatGPTがスーパーアプリとして動作する上での中心的な柱へと格上げされました。それはもはや、「スケジュールもできるチャットインターフェース」ではなく、「チャットもできるスケジュール実行エージェント」へと進化を遂げつつあるのです。