Mastercardのマイケル・ミーバックCEOは、ステーブルコインの現時点で最も明確な用途として、国境をまたぐ送金を挙げました。Mastercardが最も手応えを感じている分野でもあるといいます。背景にあるのは、従来の国際送金には何日もかかることがあり、手数料も分かりにくいという課題です。資金をより速く動かせれば企業の運転資金管理に役立つ可能性がありますが、これは期待を示すもので、すでに大規模な決済で効果が実証されたという意味ではありません。
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なぜ国際送金が焦点なのか
ミーバック氏の発言は、ステーブルコインを国際間で資金を移動させるための新たな決済手段として捉えるものです。とりわけ企業にとっては、資金がいつ届くのか、手数料がいくらなのかを把握しやすいことが重要になります。インタビュー報道では、同氏は国際送金に時間がかかり、手数料が不明瞭だと指摘。送金の迅速化は企業の運転資金の観点から望ましいとの考えを示しました。
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ただし、これは活用の可能性を示す議論です。すべてのステーブルコイン送金が即時に、より安く行えることや、あらゆる送金に適していることを示すものではありません。確認できるのは、Mastercardがこの分野に注目していることと、ミーバック氏が既存の送金の課題を挙げたことです。
決済基盤を目指すOUSD
Open Standardは2026年9月30日、米ドルに連動するステーブルコイン「Open USD(OUSD)」をローンチしました。OUSDはEthereum、Solana、Base、Tempoで利用可能です。Open StandardはCoinbase、Mastercard、Shopify、Stripe、Visaが設立した独立企業です。
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OUSDの発行元はStripe傘下のBridgeです。ローンチ報道では、準備資産に関連してBlackRock、Lead Bank、BNYの名前が挙がっています。
19 このプロジェクトは、保有するだけのデジタル資産ではなく、企業の決済や資金決済に活用することを念頭に置いています。Stripeは自社サービスでOUSDの対応を始め、デフォルトのステーブルコインと位置づけました。企業はStripeのサービスを通じて、資金の受け取り、保有、送金、支払いに利用できるとしています。
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パートナー数については、報道によって表現が異なります。BridgeはOpen Standardに200社を超えるパートナーが参加していると説明する一方、Bloombergは同社を100社超の企業が支援していると報じています。両者が同じ対象を数えているとは確認できないため、数字を直接比較することはできません。
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支援の規模と、実際の利用は別の話
ローンチ報道によると、5社の創設パートナーはOUSDの流動性確保に10億ドル超を拠出することを約束しました。
21 大きな支援ではありますが、企業が日常的な決済でOUSDをどれだけ使っているかを示す数字ではありません。著名企業の参加や幅広い技術対応があっても、継続的な取引が実証されたとは限らない点に注意が必要です。
Mastercardはデジタル決済分野への関与も広げています。同社は2026年3月、ステーブルコイン関連インフラ企業BVNKを最大18億ドルで買収する正式契約を発表しました。金額には条件付きの支払いが含まれます。Mastercardは、この買収によってブロックチェーン上の決済と法定通貨の決済網をつなぐ方針を示しました。
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BVNKの買収計画とOUSDの創設企業としての参加は、Mastercardがカード決済にとどまらず、デジタル通貨と従来の通貨の間の資金移動にも関わろうとしていることを示しています。
現時点での要点は明確です。ミーバック氏は、送金の遅さや手数料の分かりにくさを背景に、国際送金をステーブルコインの有望な用途と見ています。OUSDは、その用途を支える決済基盤を築こうとする取り組みの一つです。広く使われる企業向け決済ネットワークになるかどうかは、提携企業の顔ぶれや流動性の約束だけでなく、実際の利用が積み上がるかにかかっています。