つまり、GPUの需要がいくら強くても、十分なHBMがなければAIアクセラレータは完成品として出荷できない。結果として、メモリ供給がAIチップの出荷量そのものを左右する可能性がある。
HBMを製造できる企業は限られている。主なメーカーは以下の数社だ。
AIデータセンター投資の急拡大により、これらの先端メモリへの需要は急激に高まっている。
供給が追いつかない場合、AI業界には次のような影響が広がる可能性がある。
言い換えれば、AI競争の次のフェーズは「GPU設計の速さ」だけではなく、先端メモリをどれだけ量産できるかがカギになるという見方だ。
AIチップの供給には、地政学的な問題も重なっている。
Nvidiaの次世代AIチップ「H200」は今後のデータセンター展開の中心になる製品だが、中国向け販売の状況はまだ不透明だ。
フアン氏は、ドナルド・トランプ米大統領とともに北京を訪問した際、中国市場は将来的に米国の半導体企業に再び開かれる可能性があるとの見方を示した。ただし規制の状況は依然として流動的だとも認めている。
現在の状況はやや複雑だ。
つまり、紙の上では需要が存在していても、実際の売上に結びつくかどうかは別問題になっている。
こうしたサプライチェーンと地政学の問題は、Nvidiaの次の決算を前に特に注目されている。
同社は2026年5月20日に、2026年4月26日までの期間を対象とする2027会計年度第1四半期の決算を発表する予定だ。
投資家が注視しているポイントは主に次の3つだ。
世界的にAIインフラへの需要は依然として非常に強い。だがフアン氏の発言が示す通り、実際の成長スピードを決めるのは需要ではなく、メモリを含む物理的なサプライチェーンの限界かもしれない。
AIブームの次の主戦場は、アルゴリズムでもGPUでもなく、メモリ製造能力になる可能性がある。