ファーウェイは10月13日、上海の練秋湖で開いたKirinチップの技術交流会で、Kirin 9050 Proの詳細な構成図を初めて公開した。あわせて、同社はKirin 9050シリーズで独自技術「LogicFolding(ロジック・フォールディング)」の量産化を実現したと説明。次世代のKirin 2027はテスト中だという。
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一方、量産化は技術課題の解消を意味するわけではない。設計ツールや手法、消費電力の管理、性能を測る基準づくりなど、今後に向けて取り組むべき点も挙がっている。
6年ぶりの技術交流会で、詳細な構成図を公開
説明を行ったのは、ファーウェイ半導体事業・無線端末チップ製品管理部門の徐松余氏。第一財経によると、同社がKirinチップに焦点を当てた技術交流会を開くのは6年ぶりで、LogicFoldingの量産状況や、それを支える技術についても初めて体系的に説明した。
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今回公開されたKirin 9050 Proの構成図は、発表時に示された簡略版よりも多くのチップ内ブロックを示している。
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CPU、GPUから画像処理までを一体で構成
公開された図には、新世代のLingxi CPUとMaliang GPU、Da VinciアーキテクチャのNPU、Kirin AI ISP、Balong AIモデムが含まれる。さらに、音声・映像処理プロセッサー、セキュリティープロセッサー、Lingxiマイクロコア、FFTS関数フロー・タスクスケジューラーも示された。
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ISPはカメラの画像信号を処理するプロセッサー、NPUはAI処理を担う演算ユニットを指す。ファーウェイは、これらのブロックが連携するチップ構成として紹介した。LogicFoldingはKirin 9050シリーズで初めて量産製品に採用されたといい、複数のチップダイを協調して設計することで信号経路を短くする技術だと徐氏は説明している。
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GPU性能40%向上などはメーカー発表
ファーウェイは、Kirin 9050 ProのMaliang GPUについて、性能が40%向上したと説明。また、「業界初」とする2億画素対応の高画素融合ISPを搭載すると発表した。
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ただし、これらはメーカー側が示した性能・製品上の主張だ。公開された報道資料の要約には、比較対象や測定条件など、独立して検証するための詳細は示されていない。したがって、独立したベンチマーク結果と同じものとして扱うのは避けたい。
「Kirin搭載端末の出荷1億台超」はシリーズ全体の数字
ファーウェイによると、2023年以降、Kirinチップを搭載した端末の累計出荷台数は1億台を超えた。これはKirin 9050シリーズ単独の出荷数ではなく、Kirin搭載端末全体の数字だ。
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同社は、Kirinが2023年8月に消費者向け製品に戻って以降、Mate、Pura、nova、Enjoy(中国語名:畅享)などの製品ラインを支えてきたとしている。Kirin 9050シリーズは、その復帰後の技術進化に向けた一段階と位置づけられている。
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Kirin 2027はテスト中、発売済みではない
徐氏によれば、次世代のKirin 2027はサンプルのテスト段階にあり、現時点までのテスト結果は期待どおりだという。さらに先のチップも、計画・設計段階に入っていると報じられている。これは開発状況の説明であり、Kirin 2027がすでに製品として発売されたことを意味しない。
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徐氏は、現在の実績を踏まえ、LogicFoldingには今後10年間にわたって進化を続ける余地があるとの見方を示した。ただし、これは技術の将来性についての見通しで、毎年の製品投入や性能向上を保証するものではない。中価格帯・低価格帯の製品に広げるかどうかも、今後の製品ニーズを見て判断するとしており、段階ごとの確定したロードマップや発売日は示されていない。
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量産化後も残る5つの技術課題
徐氏によると、LogicFoldingの研究を始めた当初は、期待する性能向上が得られるのか、量産に足る歩留まりを確保できるのかも明らかではなかった。既存の設計手順やツールだけでは対応しきれず、開発の進め方を整える必要もあったという。
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徐氏が挙げた今後の課題は、次の5点だ。
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- 設計ツール群と設計手法の整備
- 製造プロセスの差を補う技術
- 層をまたぐ配線・接続のオーバーヘッド削減
- 消費電力の管理
- 性能を比較するベンチマーク方法の確立
Kirin 9050シリーズの量産は、LogicFoldingが製品に採用されたという節目ではあるが、設計や製造に関する課題がすべて解決したことを示すものではない。徐氏は、半導体産業と学術界の協力を呼びかけ、技術の発展には一社だけでなく、開かれた連携が必要だと述べた。
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