HPは、Perplexity ComputerをHP ZBook Ultra G3aに搭載すると発表した。高メモリ構成のWindowsモバイルワークステーション上で、複数ステップの作業を担うAIエージェント環境を使えるようにする狙いだ。報道によれば、PerplexityのWindowsアプリはタスクバーに配置され、G3aを起点に他のHPシステムへ広がる可能性もある。HP自身も同ワークステーションにPerplexity Computerを含めるとしている。
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注目点は、単なるアプリのプリインストールではなく、その背後にあるローカルAI向けのハードウェアだ。HPはZBook Ultra G3aを、AI処理や機密性の高いプロジェクト文脈を、常にクラウドへ送らず端末側で扱えるマシンとして位置づけている。
ZBook Ultra G3aの仕様と発売時期
16型のZBook Ultra G3aはAMD Ryzen AI Max PRO 400シリーズを採用し、ユニファイドメモリは最大192GB。うち最大160GBをグラフィックス処理向けに割り当てられる。HPは、この構成により最大3000億パラメータの大規模言語モデル(LLM)のローカル実行、ならびに専門業務とマルチエージェント処理の並行実行をサポートすると説明する。
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発売時期は2026年10月予定。発表時点で価格は明らかにされていない。
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導入時のソフトウェア形態には確認すべき点もある。業界報道では、発売時にはPerplexityへのリンクをプリインストールし、フル版デスクトップアプリは年内に事前搭載へ移行、以後のG3モバイルワークステーションにも広げる計画とされる。購入時には、地域や構成ごとの搭載状態を確認したい。
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Portable Computerは何を端末内で動かすのか
Perplexity Computerは、ファイル、アプリ、ツール、ウェブにまたがる複数ステップの作業を想定したAI環境だ。そのローカル優先版であるPortable Computerでは、エージェント実行基盤、オーケストレーター、プランナー、ツールルーター、対応するローカルモデルがPC側で動作する。ローカルモデルとしてPPLX 27BとQwen 27Bが案内されており、Nemotronも対応予定とされる。
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作業がローカルで完結する場合、モデル、会話、作業の経路はユーザーのマシンに保持され、ローカル推論にクラウド推論クレジットはかからないという。ローカルモデルはユーザーが別途ダウンロードする必要があり、HPもZBook本体にローカルLLMはあらかじめ入っていないと案内している。
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ただし、すべての機能がオフラインで完結するわけではない。ウェブ検索、アプリコネクター、より高度な推論にはクラウド処理が必要になる場合がある。Perplexityによると、オーケストレーターはクラウドモデルへ処理を振り分ける前に承認を求める仕組みで、データを端末外へ出す前に判断できる。
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大容量メモリがローカルAIにもたらす意味
大規模モデルの実行では、使えるメモリ容量が大きな制約になりやすい。最大192GBのユニファイドメモリと、最大160GBのGPUワークロード向けメモリを掲げるZBook Ultra G3aは、一般的なノートPCよりも大きなローカルモデルを扱う余地を提供する、というのがHPの主張だ。
もっとも、3000億パラメータのモデルをローカルで実行できるという点はHPの公称値であり、独立した性能ベンチマークではない。実際の速度や使い勝手は、モデル、量子化の方式、処理内容、システム構成に左右される。
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実務上の狙いは明確だ。負荷の高いワークステーションアプリと並行してAIアシスタントを使い、ローカルファイルやプロジェクトデータを扱う際に、クラウド推論を必須の経路にしないことである。HPは、外出先でもトークン費用の削減やデータ保護につながると訴求する。
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Revit連携と業務データへの接続
HPによれば、搭載されるPerplexity ComputerはAutodesk Revitとの対応連携を含む。HPとAutodeskに関する報道では、Revit 2027のMCPサーバーを通じ、プロジェクト情報の抽出、モデル品質の確認、集計表の取得、RFI(情報提供依頼書)の下書きといった作業を可能にする構想が示されている。
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設計・建設分野以外でも、PerplexityのWindows版はローカルフォルダーやデスクトップアプリを横断して扱い、Snowflake、Salesforce、HubSpotを含む400超のアプリケーションと接続できるとしている。
18 例えばSnowflakeコネクターは、既存のロールベースアクセス制御や行・列レベルのデータポリシーを尊重しながら、すでに分析に使われているデータを照会するためのものだ。
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一方で、運用面の確認は欠かせない。ローカル処理は不要なデータ転送を抑え得るが、アプリコネクターは組織が付与した権限の範囲で動作する。企業はコネクターのアクセス権、データポリシー、クラウド移行を承認する条件を事前に見直す必要がある。
「ローカル優先」は、すべてがローカルという意味ではない
今回のHPとPerplexityの提携は、AI PC市場で広がる方向性を映している。端末側の計算能力とメモリを増やし、実用的な作業はローカルでこなし、ウェブ接続や高度な推論が必要なときに限ってクラウドモデルを使うという考え方だ。HPとPerplexityが挙げる利点は、クラウドトークン利用の抑制、機密データの扱いに対するコントロール、ローカル処理におけるネットワーク依存度の低下である。
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ZBook Ultra G3aを検討するうえで重要なのは、ローカル処理は基本設計であって、すべてのタスクが必ず端末内にとどまる保証ではないという点だ。プライバシー面と費用面のメリットを最も得やすいのは、ローカルモデルを選び、クラウド接続が必要な処理を慎重に承認する使い方になる。
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