アリババの共同創業者で会長の蔡崇信氏は、2026年11月3日に中国・浙江省烏鎮で開かれた世界インターネット大会(WIC)烏鎮サミットの開幕式で、オープンソースこそ持続可能なAI産業を築く「唯一の現実的な道」だと主張した。AIへの需要が高まる一方、計算資源が不足しているなかで、モデルを開放すれば利用や開発への参加を広げられるという考えだ。
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オープン化がAI普及につながるという主張
蔡氏は、オープンソースを通じてこそAIを広く普及させられ、その普及が「持続可能で包摂的な知能の時代」につながると述べた。
7 サウスチャイナ・モーニング・ポストも、蔡氏がオープンソースを持続可能なAI産業への唯一の道と位置づけたと報じている。
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主張のポイントは、モデルを公開すること自体にとどまらない。世界インターネット大会の説明によると、オープンモデルは中小企業の研究開発費を抑え、新興国の開発者が自国向けのAIアプリを作る助けにもなるという。
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アリババのQwen戦略と重なる
蔡氏の発言は、アリババがQwen(通義千問)シリーズのモデルを公開してきた取り組みと軌を一にする。サミットに関する報道では、当時、Qwenシリーズは470を超えるモデルをオープンソース化し、累計ダウンロード数は40億回超、派生モデルは33万件超に達したとされる。
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これらの数字は、アリババがオープンモデルの取り組みの規模を示すために挙げたものだ。ただし、それだけでオープンソースがAIにとって唯一の持続可能な事業・開発モデルだと証明されるわけではない。
計算資源不足への対応策として
サミットをめぐる報道では、AI需要の急拡大と計算資源の不足が、蔡氏の発言の背景として取り上げられた。
6 蔡氏の見立てでは、モデルを開放することで、資源が限られるなかでもAIの利用者を増やせる。もっとも、オープンソース化そのものが計算資源を不要にしたり、不足を解消したりするという主張ではない。
この発言は、サミットでのより大きな議論にも重なる。サウスチャイナ・モーニング・ポストは、中国のテクノロジー企業の間でオープンなエコシステムを重視する動きが広がっていると報じた。
6 また、会期中には、世界規模で開かれたAIエコシステムを協力して築くことを呼びかける取り組みも発表された。
30 ただし、これらの報道から、すべての企業が同じ立場や手法を採っているとまでは言えない。
米国企業との対比は背景として見る
報道では、蔡氏の発言は米国側からの反発を背景に、セキュリティー上の懸念を理由に閉鎖的な方式を支持する米企業との対比で紹介された。
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6 一方、蔡氏が特定の米国の政策や企業を名指しで批判したことを示す情報はなく、この対比は発言の文脈として捉えるのが適切だ。
また、ある報道は、サミットが中国国家インターネット情報弁公室と浙江省政府の支援を受けていたと伝えている。
8 これは大会の制度的な背景を知る手がかりにはなるが、両者が蔡氏の「唯一の道」という主張を支持したことを示すものではない。
蔡氏が訴えたのは、AIをより広く使えるようにし、持続可能で包摂的な産業を目指すうえで、アリババがオープンソースを重視するということだ。「唯一の現実的な道」という表現は蔡氏の見解であり、報道によって確立された結論ではない。
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