同時に、デフォルトモデルがGPT‑5.5 Instantから「GPT‑5.6 Luna」に切り替わります。OpenAIの内部テストでは、Lunaは前世代と比較して事実誤認が62%減少したと報告されています。さらに、無料ユーザーも新たな「Think」ボタンを使えるようになります。これは、難しい質問に対して手動で高度な推論を実行させる機能で、不正利用防止策が適用されます。
PlusおよびProユーザーには、より信頼性の高い事実に基づく回答を提供するよう改善された「GPT‑5.6 Sol」のアップデート版が提供されます。新機能として、各回答にどれだけ「思考」を費やすかをユーザーが調整できるスライダーが追加されました。
また、Plus、Pro、Enterprise、Business、Educationの全有料ユーザーで、保存可能なカスタム指示の文字数が従来の1,500文字から5,000文字に拡大されました。Proプランについては、月額100ドル(Plus比5倍の利用枠)と月額200ドル(同20倍)の2段階に正式に分化されたことも確認されています。
2026年7月30日、OpenAIはGPT‑5.6ファミリーのうち2つのモデルについて、API価格の恒久的な値下げを発表しました。
これらの値下げは期間限定のプロモーションではなく、定価の恒久的な変更です。OpenAIは、システム効率の改善と、AIコスト削減を求めるビジネス上のプレッシャーが背景にあると説明しています。
Sensor Towerの『State of AI 2026』レポートによると、2026年5月末時点でのChatGPTの世界AIアシスタント市場シェアは**46.4%**にまで低下しました。2022年11月のローンチ以来、過半数のシェアを失うのはこれが初めてです。一方、GoogleのGeminiは27.7%に上昇し、AnthropicのClaudeは10.3%に達しました。
SimilarWebのウェブトラフィックデータも同様の傾向を示しています。ChatGPTの生成AIウェブサイト全体におけるトラフィックシェアは、2025年5月の77.6%から2026年4月には53.7%へと、12ヶ月で約24ポイントも下落しました。同じ期間に、Geminiは7.27%から26.7%へと約4倍に、Claudeは1.37%から7.95%へと約6倍にシェアを拡大しています。
シェア低下とは裏腹に、ChatGPTの週間アクティブユーザー数は今回の発表の前後で10億人を突破しています。
競争圧力が最も明確な要因です。GeminiやClaudeがシェアを奪う中、無料版の制限撤廃はユーザーの流出を防ぎ、データ量を維持するための直接的な防衛策です。API値下げも同様の狙いがあり、AIへの支出を精査する企業にとってOpenAIの魅力を高める効果を狙っています。
インフラ効率の向上が、価格低下を可能にしました。OpenAIは、LunaとTerraの大幅な値下げはシステム効率の改善によるものだと述べています。
また、ユーザー成長とデータの好循環も重要なロジックです。週間10億ユーザーという基盤を持ちながらテキスト制限を撤廃することで、エンゲージメントを最大化し、学習データを生成し、有料プランへのアップセルのパイプラインを強化します。
なお、広告収入や未成年者向けのメンタルヘルスガードレールに関する具体的な確認は、公開された情報からは得られていません。新「Think」ボタンに関連して「不正利用防止策」が言及されていることから、何らかのモデレーションは継続されていると推測されますが、未成年者専用の対策が発表されたという証拠は見つかりませんでした。