OpenAIの公式声明は簡潔だった。同社は、韓国を含むアジア歴訪全体が「やむを得ない個人的な事情」により延期されたと説明し、将来の再訪に期待を寄せた 。アルトマン氏は予定されていた活動を実行できず「失望している」とし、OpenAI Koreaは既存の協力関係は計画通り継続するとパートナー各社に伝えている
。
ところが、これとは別の情報も浮上した。『ソウル経済日報』が業界筋の話として報じたところによると、延期の理由は「個人的な事情」ではなく、「米国での重要な用務」だったという 。複数の韓国メディアがこの矛盾を指摘したが、OpenAIから追加の詳細な説明はなく、公式発表と業界情報のズレは解消されていない
。
確かな事実は、予定入りのわずか2日前に発表があり、振替日程は一切未定だということだ。今回の訪韓が実現していれば、2025年10月以来、約8か月ぶりの韓国訪問となるはずだった。前回の訪問では、AIデータセンターのグローバルインフラや関連技術協力に関する意向書(LOI)をサムスンと交わしている 。
突然の延期にもかかわらず、戦略的な関係そのものが揺らいでいるわけではない。OpenAI Koreaは、韓国が「重要な戦略的パートナー」であることに変わりはなく、国内企業との協力は予定通り継続されると強調した 。サムスンとの2025年10月の覚書は依然として有効であり、カカオとのAIサービス協業も進行中だと報じられている
。
市場の直接的な反応は限定的だが、この延期は、特に「ChatGPTとカカオトークの統合」というビッグプロジェクトのタイムラインに不確実性をもたらした。ユーザーの日常にAIが深く入り込む象徴的な一手となるだけに、関係各社はアルトマン氏の再訪を待つことになる。