OpenAIの広告クレジット(Ad Credits)利用規約では、クレジットは割り当てから90日後に失効し、返金不可、譲渡不可、他のクレジットや割引との併用も禁止されています。未使用のクレジットの交換も行われません。これらは業界標準的な条件ではあるものの、キャンペーン停止後も課金が続く点と組み合わさると、広告主にとっては注意が必要です。
OpenAIは2026年2月に米国でChatGPT Adsのテストを開始し、その後着実に拡大を進めてきました。2026年8月11日には、英国、メキシコ、ブラジル、日本、韓国でもサービスを開始しています。
2026年2月時点でChatGPTの週間ユーザー数は9億人、うち有料ユーザーは5000万人。OpenAIは広告収入をコスト削減と収益化の鍵と位置づけており、将来的なIPO(新規株式公開)に向けた道筋を示す必要があります。
『The Register』は、GoogleやFacebookなどのオンライン広告プラットフォームでも、広告主がいつ広告を表示するかをコントロールできるものの、必ずしも指示通りに完全に動作するわけではないと指摘しています。OpenAIの課金のタイムラグも、業界全体で見られる同様のタイミングや精度の問題を反映したものだと言えます。
Excel4Businessの事例は、ChatGPT Adsを検討している企業にとって実務上の警告となります。キャンペーンを一時停止しても、広告の配信と課金はすぐには止まらないということです。OpenAIの規約では、キャンペーンの変更(一時停止を含む)後も最大1営業日は課金が継続する可能性があります。
広告予算の管理やキャンペーン運用のワークフローに、このタイムラグを織り込んでおく必要があります。また、広告費を投入する前に、各プラットフォームの広告利用規約を事前に確認することが重要だという教訓も示しています。
OpenAIの課金のタイムラグ自体は業界標準から見て特異なものではありませんが、一度は約束した返金を撤回した点は注目に値します。規約に定められた範囲内の請求であっても、広告主が異議を唱えるのは容易ではないことを示唆しています。