ヒンジが注目を集めていますが、製造上の懸念材料はそれだけではありません。サプライチェーンパートナーであるSamsungやCorningも、パネルの供給量を制限しかねないOLEDの低歩留まりなど、独自の技術的ハードルに直面しています 。また、Appleは現在の折りたたみデバイス向けディスプレイ生産において、高い不良率を確認しているとの報告もあります
。これらの歩留まりの課題は供給リスクをさらに増幅させます。仮にAppleがヒンジ問題を解決しても、ディスプレイの生産能力が初期の製造台数を制限する可能性があるのです。
Appleの当初計画では、2026年の6月から7月頃に量産を開始し、例年通りの9月の発表会に備える予定でした 。このスケジュールは現在、後ろ倒しになっています。DigiTimesが2026年4月中旬に報じたところによると、量産開始は「約1~2カ月」遅れ、2026年8月初旬になる見通しです
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この遅延にもかかわらず、Appleはサプライヤーに対し、より大きな発売延期を伝えていません。DigiTimesやBloombergのマーク・ガーマン記者はいずれも、Appleが依然として2026年中の発売を計画していると報じており、発表を2027年に先送りするのではなく、生産から発売までの期間を圧縮しようとしていることを示唆しています 。
アナリストのミンチー・クオ氏はより慎重な見方を示しています。2025年12月のリサーチノートで、クオ氏は開発が「当初の予想よりも遅れている」とし、「初期段階の歩留まりと生産拡大の課題により、出荷が順調に進むのは2027年になる可能性がある」と警告しました 。クオ氏の見解では、スケジュールは二つの段階に分かれます。すなわち、2026年下半期の発表と、供給が本格化するのはその翌年になるかもしれないという段階です。
最も信頼性の高い複数のメディアの共通見解は、Appleが例年9月のイベントで、iPhone 18 ProおよびPro Maxと共に折りたたみiPhoneを発表するというものです。Bloomberg、DigiTimes、Macworldをはじめとする複数の情報源が、2026年秋を目標時期として指摘しています 。
一部では、9月に発表された後、実際の出荷が10月や12月までずれ込むという「分割スケジュール」の可能性も取り沙汰されています。Barclaysのアナリスト、ティム・ロング氏は、デバイスが9月のイベントで披露されたのち、発売は年末になる可能性を示唆しました。これは初代Apple WatchやAirPodsで見られたパターンです 。
製品自体は、開くと約7.7~7.8インチ、閉じると約5.3~5.5インチの画面サイズを持つブック型の折りたたみスマートフォンになると予想され、価格は20万円を超えるとみられています 。初期のリークでは、Appleが折り目が全く目立たないディスプレイを目指しているとも示唆されていますが、この主張は量産試作機が独立してテストされるまでは検証できません
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Apple初の折りたたみiPhoneを購入したいと願う人々にとって、より大きな問題は「2026年に発売されるかどうか」ではなく、「どれだけの数が出回るのか」です。クオ氏は、このデバイスが「少なくとも2026年末までは品不足に直面する可能性がある」と明確に警告しており 、9to5Macは「発売日にiPhone Foldを手に入れるのは本当に難しいかもしれない」という端的な見出しで状況を要約しました
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生産台数が約1,000万台規模に拡大されたとしても、需要が初期供給をはるかに上回ることは確実視されています 。ヒンジの歩留まり問題、OLEDの供給制約、そして圧縮された生産スケジュールが組み合わさることで、たとえ9月の発表が成功しても、その後何カ月も供給が逼迫し、品不足が2027年まで続く可能性もあります。
結論として、Appleの折りたたみiPhoneは依然として2026年に登場する見込みですが、それは極めて綱渡りな状況での登場となります。ヒンジは修正されなければならず、サプライチェーンはこれまでよりも速く立ち上がらなければならず、そして顧客は、発売初日に端末を手に入れること自体が最大の難関となる発売に備える必要があるのです。