これは、従来の制度を完全に覆すものだ。旧制度では、最も成績の悪いチームが最高の確率(多くの場合14%程度)を享受していた。しかし新制度下では、意図的に大きく負け越したチームの抽選確率が、彼らよりわずかに勝ち星を重ねた7チームよりも低く設定されるのである 。
与えられるロッタリーボールが各2球であるため、1位指名権獲得率は5.4%に減少する。さらに、この「降格」チームには、抽選の結果がどうであれ、全体で12位以下には落ちないという新たなルールが適用される。これは、決して悪くはない指名権を保証する一方で、リーグ最下位になることの「見返り」を根こそぎ奪い去るものだ 。
残りの非プレイオフチーム(下位4番目から10番目)の7チームが、新たな「狙い目」となる。降格ゾーンを回避することで、彼らは各3球のボールと、フランチャイズを変えうる1位指名権を射止める最高の個人確率(8.1%)を手にすることになる 。
16チームの内訳は以下の通り。
リーグの発表は、抽選資格と確率の抜本的改革に焦点を当てている。既存の「プロテクト付き指名権」やトレードの枠組みそのものが完全に排除されたわけではない 。しかし、確率が平準化されたことで、フロントオフィスの思惑や指名権の価値算定は根本から変わることになる。
従来の14チームによる抽選では、1位指名権の最良と最悪の確率に歴然とした差があり、例えば最下位が14%、14番目のチームがわずか0.5%といった具合だった。新制度では、7チームがそれぞれ最高で8.1%の確率を持つにとどまり、圧倒的に有利な確率を持つチームは存在しない 。
この「平準化」された確率分布は、たとえ無保護のドラフト指名権を手放しても、それが上位3位の指名権を失う壊滅的な事態に繋がる可能性が低くなることを意味する。ただし、これは再建中のチームが、わざと最下位を狙うことで、確実にフランチャイズの柱となる選手を獲得することも難しくなったことを示している。
NBAコミッショナーのアダム・シルバーとリーグ事務局は、「最悪の成績でゴールするほど、より良いドラフト指名権を得られる」というインセンティブを排除し、レギュラーシーズン全体を通じて競争力を保つことを促すという明確な目標を掲げて、この改革案を作り上げた 。
「下から4番目の成績」を「最下位」よりも価値のあるものにすることで、リーグは、チームがシーズン終盤に戦力を意図的に削ったり、主力選手を理由なく休ませたりする行為に対して、より慎重になるだろうと読んでいる。過度な敗戦が、今やドラフト戦略そのものを積極的に傷つける行為となるからだ。
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