ドナルド・トランプ米大統領は、この合意が「ほぼ交渉済み」と述べ、合意によってホルムズ海峡が再び開かれる可能性に言及した。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の大動脈の一つであり、航行の混乱はエネルギー市場や世界経済に大きな影響を与える。したがって、この航路の再開は合意の象徴的な成果とみられている。
ただし、双方の当局者は、最も難しい核問題はまだ解決していないと認めている。
最も重要な未解決問題は、イランが保有する高濃縮ウランの備蓄をどうするかだ。
米国や地域当局者の情報では、枠組み案にはイランが備蓄を放棄するという約束が含まれるとされる。ただし具体的な方法は後の交渉で決めるとされている。
一方、イラン側の情報源はこれを否定している。テヘランの関係者によれば、イランは備蓄の引き渡しに同意していないとされ、核問題自体が初期合意の対象ではない可能性も指摘されている。
この食い違いのため、現時点では双方が一致して確認した合意は存在しないとみられている。
交渉では、核拡散リスクを下げつつ双方が成果を主張できる方法として、いくつかの技術的選択肢が議論されている。
こうした案は検討されていると報じられているが、どの方式が採用されるかは決まっていない。
交渉をさらに複雑にしているのが、イラン国内政治だ。
報道によると、イランの最高指導者は兵器級に近い濃縮ウランを国外に出してはならないという指示を出しており、これは交渉の「レッドライン」とされている。
テヘランの関係者は、備蓄を国外に移すと、将来の軍事圧力や攻撃に対して戦略的に弱くなる可能性があると懸念していると説明している。
この立場は、備蓄の放棄を求める米国の姿勢と直接衝突している。
核問題が中心ではあるが、報道では以下のような経済・安全保障面の措置も枠組みに含まれる可能性があるとされている。
これらは、緊張緩和と経済的インセンティブを提供する部分とみられている。
報道では、この覚書が成立した場合、約30〜60日間の追加交渉が始まるとされている。
その期間に協議されるとみられる主なテーマは次の通り。
進展が報じられている一方で、合意はまだ確定していない。主な理由は次の通りだ。
現段階での評価としては、この覚書は最終合意ではなく交渉を再開するための第一段階にすぎない。今後数週間の交渉が、包括的な核合意につながるのか、それとも再び行き詰まるのかを決めることになる。